復活、へび女

池上永一(著者)

• 内容紹介: 内容:マブイの行方. サトウキビの森. 失踪する夜. カジマイ. 復活、へび女. 前世迷宮. 宗教新聞. 木になる花
• 販売会社／発売会社: 実業之日本社/
• 発売年月日: 1999/09/25
• JAN: 9784408533629

商品レビュー

2011/05/22

短編集。
前半は沖縄の話、後半はちょっと不思議な話。
タイトルの『復活、へび女』は不思議だった。いくら兄に似ていたからと他人の部屋に忍び込んで添い寝をしちゃうかね？　添い寝をしていたのがお姉さんではなく、おばあさんだったから話に独特の雰囲気が出ていたのか。
『宗教新聞』も好き。

2007/08/18

●短編集。前半は池永テイストあふれる奇ッ怪オキナワンストーリー。つまり、厚かましく無体なオバァたちが、漲り溢れる怒涛のパワーで、いたいけな若者を言葉たくみに騙しておのれの都合のためだけにあしらい倒す、みたいな話が多い。
しかし後半は、舞台が沖縄でもなければオバァたちも出てこないため、なんだか一気に無気味な方へと。
荒唐無稽さは残っているんですけどねえ。
●こっちも酔っ払ってないとついて行きにくいモノがあるなあ、と思いながら読了。

2006/05/16

池上永一初期短編集。後に「風車祭」で長編にまとめられるイメージが短い独立したいくつかの話として散在している。
マブイ（魂）を落とした話、飲み屋街にあるビッチンヤマ御嶽の話、ある良いオバァの家に精霊が訪れる話、など。どれも強烈に池上永一風味であるが少し物足りない気がするのは、それらの要素が全部ぶち込まれた長編を先に読んでしまったためだろう。
後半４編は沖縄ではない都会の話。「復活、へび女」など軽く不気味不思議な話で、こちらは短いながらもそれぞれ良い短編だった。
ジャンルは何になるんだろう？不思議系。
最近たくさん読んだ乙一みたいな雰囲気があると思う。怖くないホラー。