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シュヴァンクマイエルの世界
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
発売年月日 | 1999/12/10 |
JAN | 9784336042002 |
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シュヴァンクマイエルの世界
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商品レビュー
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映像監督ヤン・シュヴァンクマイエルのインタビューや制作日記、エッセイなどのほか、オブジェやコラージュなどの造形作品も収録したシュヴァンクマイエル読本。 『ファウスト』の制作日記を読んで撮影期間中に関係者の不幸が相次ぎ、主演も作品の完成を見ずに亡くなったという事実にビビる。それ...
映像監督ヤン・シュヴァンクマイエルのインタビューや制作日記、エッセイなどのほか、オブジェやコラージュなどの造形作品も収録したシュヴァンクマイエル読本。 『ファウスト』の制作日記を読んで撮影期間中に関係者の不幸が相次ぎ、主演も作品の完成を見ずに亡くなったという事実にビビる。それでもシュヴァンクマイエルは現実的で冷静だけど、ファウスト伝説になぞらえた嫌味を言われたりして凹んでもいる。気の毒。 この人のエッセイ的な文章を読むのは初めてだけど、「人形と糸(人形劇)」「不正操作」「資本主義の暴走」というテーマを明確に打ちだしているとわかり、これまでに見た作品が理解しやすくなった気がした。社会主義の消滅によって資本主義はバランスを失ったということをくり返し書いていて、チェコで製作をしてきて社会主義の負の側面をよく知っている人が言うからこその重みを感じる。スポンサーに左右されずに済む資金調達のやり方など実務的な話も面白かった。 シュヴァンクマイエルはポストモダン的な芸術論にも否定的で、あらゆる表現には既に手垢がついているという言説にはハッキリとNoを示し、「個人的な経験がいつでもオリジナルな形式を必要としている」と断言する。この一文がグッときた。 造形作品ではセクシャルな強迫観念とまっすぐ向き合っているのがすごい。昔『シュヴァンクマイエルの博物館』を持っていたのに手放してしまったのが返す返すも悔しいなぁ。
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「私にとって恐怖は色をもたない。すくなくともスペクトルの可視の部分のものではない。」 「身体が体験しているものを実感すること。私にはこの課題のむずかしさがわかっている。」 「何かの本質をみつけたければ、私たちはまず最初にそれを手に取らなければならない。だが、私たちは、これを行...
「私にとって恐怖は色をもたない。すくなくともスペクトルの可視の部分のものではない。」 「身体が体験しているものを実感すること。私にはこの課題のむずかしさがわかっている。」 「何かの本質をみつけたければ、私たちはまず最初にそれを手に取らなければならない。だが、私たちは、これを行なう人間との関連のうえで、この行為を表現するための言葉をもたない。これは恥ずべきことだ。」 「願望の自由で想像力に富む行為を目指すあらゆる試みは、必然的に倒錯としてあらわれてくるにちがいない。」 ヤン・シュヴァンクマイエルの作品といえば、僕はアリスなんかよりも悦楽共犯者だ。アリスはあんまりピンとこない。 それよりも、触覚の映像化として他にない悦楽共犯者にドキドキさせられてたのだけども、この本を改めて久々に開いて読んでみたら、触覚への言及がかなりあって楽しい。 言ってることは全然違うにしても、バークリが視覚と思ってる情報のほとんどが触覚のもんだ、としたこととかを思い出すと、なるほど、確かに俺らは視覚を通して触覚を得てる。 同じく、「アッシャー家の崩壊」も好きだったが、これも触覚を刺激する粘土の、粘土としてのアニメーションが好きだった。 ヤン・シュヴァンクマイエルは、触覚の語彙が少ないことを嘆く。実際、触覚の夢の日記を書こうとしてるところの表現力の乏しさには驚く。日本語ならどういう表現ができたのだろう、と思うと、あ、擬音語・擬態語が、触覚的な言語なんだろうな、と気付く。ざらざらとか。ねちょねちょとか。 じゃあ、そうした擬音語・擬態語のある日本ではなく、触覚の語彙の乏しいチェコにどうしてシュヴァンクマイエルがうまれたのか。 完全なる想像ですが、擬音語・擬態語がないからこそ、安易にざらざらとは言い換えられない手触りをなんとか映像化したい、という強い欲望がうまれ、また、擬音語・擬態語でひとくくりにまとめられない手触りの微細さを留めた映像にすることができたんでしょう。 かわりに日本には漫画がうまれたんでしょう。 ジョジョや、北斗の拳や、エロ漫画とかの擬音語・擬態語がもつ手触りこそが、擬音語・擬態語をもつ国が持ち得た触覚的な表現になるんでしょう。 面白いなー。
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難しいことは理解できなかった けど読んでよかった 沢山、作品や日記・考え方などを見れて更に興味がでた
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