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ヴァーグナー家の人々 30年代バイロイトとナチズム 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論社/ |
発売年月日 | 1999/01/18 |
JAN | 9784122033351 |
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ヴァーグナー家の人々
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ヒトラーとワーグナー。両者は後者は前者の生まれる前に没したのであるから知る由もないが、前者ヒトラーの後者ワーグナーの音楽と、彼が変名、実名で書き散らした芸術論やゲルマン民族至上主義、そして強烈な反ユダヤ主義は彼に影響を与えずにおかなかった。この辺りに多大な興味がある私は既にヨア...
ヒトラーとワーグナー。両者は後者は前者の生まれる前に没したのであるから知る由もないが、前者ヒトラーの後者ワーグナーの音楽と、彼が変名、実名で書き散らした芸術論やゲルマン民族至上主義、そして強烈な反ユダヤ主義は彼に影響を与えずにおかなかった。この辺りに多大な興味がある私は既にヨアヒム・ケーラー著の「ワーグナーのヒトラー 『ユダヤ』に取り憑かれた預言者と執行者」を読了していたが、本書はその辺の事情は多少チェンバレン(英国首相ネヴィル・チェンバレンの血縁者でドイツ芸術、わけてもワーグナーに熱狂。主著に「19世紀の基礎」など)に触れてる程度で深刻に両者の内面の相似を比較したりする内容ではなく、あくまでヴァーグナー家の盛衰を創始者ワーグナー(というよりバイロイトの主としての未亡人コジマ)から本書刊行時までのヴォルフガング時代までを、ナチスとの協力関係にあったことは否定できないナチ・ドイツ期のヴィニフレッドの時代を芸術論と社会状況の紹介や叙述を織り交ぜ比較的コンパクトにまとめたもの。当時から本書刊行時までのワーグナー家の歴史や関係者の命運、バイロイト音楽祭の変遷や演出の時代変化などが大まかに把握できる。著者清水多吉氏の記述は難解ではないが、ややシニカルに、そして教養層であるとの自負も、19世紀ビスマルク帝国時代のそれは失われて久しいと何度も書きつつ自らは日本においては知識人としての意識が強いのか、大衆社会への疑問がワーグナーの本質(それが何かは明示されないが)のなにものかを奪ったとしていてやや批判的に書いている。またアドルノについての言及や引用が多少あるが本書刊行から40年近くを経て彼の名前やその論考は、本書刊行当時もあまり知られておらず清水多吉氏は紹介に努めてきた研究者のようだがクラシック音楽の地位がますます相対的に低下する中、若年層においてはアマチュアオーケストラに所属したり楽器の演奏に立派な技量を持つ者さえ言及するものは殆どいなくなってしまった荒野ぶりである。権威主義を批判的に、そして大衆管理社会もまた批判的に捉えていたというアドルノだが彼自身が権威主義臭さを放っていることは私には否めず、忘れられるのもむべなるかなと言う感じはしていた学者である。ともあれ近現代ドイツのワーグナー家の変遷、推移を中心にナチス期ドイツを絡めて文化史的にその時代や戦後のある時期(本書刊行時の1980年頃まで)概観できる概ね良書と言ってよいだろう。推奨できる書籍。
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本書は、ナチスとヴァーグナー家について、詳しく書いてある。 ヴァーグナー家という有名な音楽一家が居て、ナチス時代にはその地は聖地とされる。 時代に翻弄されるヴァーグナーがどのように対応し、どのように過ごしてきたのか。 衣装を簡素化する等で費用を抑えながら、終戦間近まで演奏されるなど、とても人気があった。 戦後においても、ナチスの悪影響を受けたようだ。
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