ヨコハマ洋食文化事始め

草間俊郎(著者)

• 販売会社／発売会社: 雄山閣出版
• 発売年月日: 1999/05/20
• JAN: 9784639016076

商品レビュー

2022/10/11

洋食が日本で根付くきっかけは幕末だ。横浜は洋食が日本で普及するのに重要な役割を果たした。

文明開化で花開いた洋食文化。

洋食を見て味わってびっくりした当時の日本人。

赤ワインを見た時、生き血を飲んでいると思ったと浦賀奉行に属していた武士が感想を述べている。

あの色を見たら、生き血を飲んでいると思うのも無理はない。

その後、日本人のワインに対する考え方が変化して、1890年代には健康維持するための飲料とみなすようになった。

その背景には洋酒卸問屋の多くが病気予防、健康維持を全面に打ち出して宣伝したからだ。

洋酒を幕末の武士たちがたしなんでいたとして、各藩で接待の際、提供された。

英国の領事館員(通訳官)のE.サトウが薩摩、大阪、福井、徳島で、フランス産のぶどう酒やシャンペンが出されたと記録していた。

横浜居留地から仕入れられた洋酒が買いつけられて、全国の城下町特別な会合で出されていた。

意外な歴史をかいま見ることができて興味深いなあ。