逃切 創元推理文庫

ディーン・クーンツ(著者), 菊池光(訳者)

• 販売会社／発売会社: 東京創元社
• 発売年月日: 1999/02/26
• JAN: 9784488193058

商品レビュー

2019/07/14

題名と表紙と内容紹介文を読めば正にディック・フランシスの競馬ミステリを想起させるが、作者はクーンツである。
内容はそれぞれ個性を持つ主人公率いる犯罪グループの中に裏切者がいたり、かつての栄華の復活を願う一見完璧な破滅型経営者がいたり、筋金入りのベテランガードマンがいたり、そして二重三重に起こる事件の数々を配したりとこれでもかこれでもかと読者を愉しませようとする旺盛ぶり。しかも競馬の事を詳細に描くのだから抜け目がない。
つくづく器用な作家だ、クーンツは。

2014/12/29

70年代の出来のいい犯罪映画みたい( ´ ▽ ` )ﾉ。
クセの強いキャラがゾロゾロ( ´ ▽ ` )ﾉ。
強盗、雇われオーナー、ガードマン、偽馬券づくりに一攫千金狙いのダメ男まで( ´ ▽ ` )ﾉ。
あんまりキャラが多すぎて、各人の突っ込みが浅くなってるけど( ´ ▽ ` )ﾉ。
馬糞処理に悩んだり、馬にはペットが必要だったり、競馬ファンならお馴染みなのかもしれないけど、そっち方面に暗い自分としては、細部の書き込みが珍しくて面白かった( ´ ▽ ` )ﾉ。
問題はやっぱり山ほどあるエピソードそれぞれの突っ込みの浅さで、もっと絞り込むか、ページ数を増やすかすべきだったね( ´ ▽ ` )ﾉ。
訳文にもちょっと問題あるかな( ´ ▽ ` )ﾉ。
まあ、クーンツの中でも十指に入る面白い小説だったよ( ´ ▽ ` )ﾉ。

2013/04/23

本著を初めてみた時、タイトルを「とうせつ」と何故か読みヘンな名前と思ったが、多分「にげきり」なのだろう。

競馬場を舞台に現金強盗・馬券偽造・放火その他たくさんの事件が同日におきる。

主な事件は綿密(？)に計画された現金強盗なのだろうが、逃走にヘリコプターを使うあたりかえって目立ってしまうのではないかと思う。

まあ、随分前の作品なので当時は面白かったのかもしれないが、今ではちょっとな作品。