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保田与重郎文庫(4) 後鳥羽院 保田与重郎文庫4
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新学社/ |
発売年月日 | 2000/01/08 |
JAN | 9784786800252 |
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保田与重郎文庫(4)
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保田与重郎文庫(4)
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後鳥羽院が日本の文学…
後鳥羽院が日本の文学の橋渡しをした。どこからどこか。日本古典最後の精神を持つ芭蕉へとつなげたのである。中古から中世、近世へとひとつの区分がなされているが逆にこの院をひとつのキテンと考えてみるとおもしろくなっていく。
文庫OFF
保田輿重郎は後鳥羽院を上代から万葉へと溶け込んだ「丈夫ぶり」と、万葉末期の宮廷サロンを中心に発生した相聞歌という和歌の二つの流れを総合し、集大成した大詩人とみるのだが、保田の院への傾倒は、そのこと以上に、日本文藝の伝統を保持し、後世に伝えようとした院の生きざまへの共感であるように...
保田輿重郎は後鳥羽院を上代から万葉へと溶け込んだ「丈夫ぶり」と、万葉末期の宮廷サロンを中心に発生した相聞歌という和歌の二つの流れを総合し、集大成した大詩人とみるのだが、保田の院への傾倒は、そのこと以上に、日本文藝の伝統を保持し、後世に伝えようとした院の生きざまへの共感であるように思う。保田は院の「承久の決意」を政道の上に於てのみならず、或いはそれ以上に、藝能一般の精神文化に於ける復古變革の大事業と捉える。だからこそ保田はそれを「偉大な敗北」であると言う。院の「志」は隠遁詩人の系譜に受け継がれ、芭蕉をして「(院の)御言葉を力として、その細き一筋をたどり失ふことなかれ (柴門の辞)」と言わしめた。保田はそこに滔々と流れる日本文藝の「血脈」を発見したと信じた。 政治的には悲劇的な末路を余儀なくされた英雄詩人という院の境涯は、処女評論集『英雄と詩人』以来保田が抱き続けてきたモチーフとも符号する。丸谷才一は名著『 後鳥羽院 (ちくま学芸文庫) 』の中で、院がむしろ遠流を望んでいたのではないかという大胆な推論をしているが、このことを保田の「没落への情熱」と考え合わせる時、二人に共通する精神性と、それと表裏をなす非政治性が浮かび上がってくる。だがそれは文藝という非政治的な営みが、その無限遠点において政治と交錯し得るという「祈り」であるはずだ。現実から遊離した文人の観念論に過ぎぬと言われるかも知れないが、それを簡単に否定し去る気にはなれない。
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[ 内容 ] 日本文芸の歴史を考えるうえで、保田にとって後鳥羽院は動かしがたい核に位置する最重要の詩人だった。 学生時代、芭蕉に教えられ、承久懐古の情に促されるまま隠岐島を旅して以来、数年にわたって書きためていた祈念の文章を『後鳥羽院』と題して上梓したのは昭和十四年、後鳥羽院七百...
[ 内容 ] 日本文芸の歴史を考えるうえで、保田にとって後鳥羽院は動かしがたい核に位置する最重要の詩人だった。 学生時代、芭蕉に教えられ、承久懐古の情に促されるまま隠岐島を旅して以来、数年にわたって書きためていた祈念の文章を『後鳥羽院』と題して上梓したのは昭和十四年、後鳥羽院七百年祭の歳にあたっていた。 その三年後に三篇の新稿を加えた増補新版(本文庫)が刊行されている。 本書は、「英雄と詩人」という著者年来のテーマに従って、文化擁護者としての後鳥羽院の志と事業を欽仰し、院に発し西行から芭蕉へと受け継がれる隠退者の文芸と美観に日本文学の源流と伝統を見出そうとした文学史の試みである。 [ 目次 ] 日本文芸の伝統を愛しむ 物語と歌 宮廷の詩心 桃山時代の詩人たち 後水尾院の御集 近世の唯美主義 芭蕉の新しい生命 近世の発想について 蕪村の位置 近代文芸の誕生 承久拾遺 契冲と芭蕉 国学の源流 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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