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東京セブンローズ
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井上ひさし(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 1999/03/20
JAN 9784163183800

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商品レビュー

4.1

11件のお客様レビュー

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2024/03/20

文藝春秋 井上ひさし 「 東京セブンローズ 」 一人称日記形式の小説。前半は戦中戦後の根津を舞台とした世相描写。後半は日本語のローマ字化を阻止した東京セブンローズの物語から「日本語とは何か」を論じている 770ページは長く、東京セブンローズは なかなか出てこないが、とて...

文藝春秋 井上ひさし 「 東京セブンローズ 」 一人称日記形式の小説。前半は戦中戦後の根津を舞台とした世相描写。後半は日本語のローマ字化を阻止した東京セブンローズの物語から「日本語とは何か」を論じている 770ページは長く、東京セブンローズは なかなか出てこないが、とても面白い。戦中戦後に起きた様々な事件や問題、複雑に揺れ動く庶民の心理、国語の持つ文化性を 軽妙な語り口で わかりやすく説明している 著者の数々のメッセージの中でも 最も印象に残ったのは「国家とは その時の支配層にすぎず、国民とは別物であり 国家が滅んでも 国民は滅びない」というもの

Posted by ブクログ

2024/01/18

後半は占領軍の日本語政策に対しての反対計画としてのスパイ小説並みであった。  戦中から戦後の占領政策として歴史的事実を織り交ぜながらの小説であるので、学生が読んでも参考になるであろう。さらに、日本語のローマ字化についての議論もうまくまとめられているので、小説を読みながらも勉強にな...

後半は占領軍の日本語政策に対しての反対計画としてのスパイ小説並みであった。  戦中から戦後の占領政策として歴史的事実を織り交ぜながらの小説であるので、学生が読んでも参考になるであろう。さらに、日本語のローマ字化についての議論もうまくまとめられているので、小説を読みながらも勉強になる。  惜しむらくは、780ページという超長編ということであり、文庫本でも学生が購入して読むにはちゅうちょするかもしれない.  米原万里の紹介本である。

Posted by ブクログ

2023/10/17

トイレに行く間も惜しいほど面白くて堪らない作品だった。前半は戦火の非常時を生き抜く庶民のユーモアに感嘆し、後半は打って変わって冒険活劇の如く、占領軍によって廃止の危機に陥った漢字と日本語を救うため奔走する怒涛の展開。全編を通して小気味良い洒落の応酬が心地良い。 状況は違えど、政...

トイレに行く間も惜しいほど面白くて堪らない作品だった。前半は戦火の非常時を生き抜く庶民のユーモアに感嘆し、後半は打って変わって冒険活劇の如く、占領軍によって廃止の危機に陥った漢字と日本語を救うため奔走する怒涛の展開。全編を通して小気味良い洒落の応酬が心地良い。 状況は違えど、政治がおかしなことになっている現代にこそいよいよ存在意義を増す作品であろう。終戦の劇的な思想転換と日和見主義の民衆の描写が鮮やかだ。そんな激動の時代を逞しく生き抜きアメリカに打って出るセブンローズたちの気概に胸打たれた。 国という概念に思い入れはなくとも日本語には多分に愛情があるもので、言語という存在がいかに密接に個人と民族と歴史と文化を縫い合わせる絶対不可分な存在であるかと改めて思い知らされる。そして自国の言葉だけでなく全ての言語に敬意を払いたくなる一冊である。年末にして今年一番の名著だった。

Posted by ブクログ

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