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証言・良心の自由を求める 国歌斉唱義務不存在確認訴訟・法廷
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 一ツ橋書房/ |
発売年月日 | 2006/01/10 |
JAN | 9784891971229 |
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証言・良心の自由を求める
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四.子どもの個性はどのように育つか 問 文部科学省は文部省時代から、個性重視の教育というようなものをうたい文句にしているわけでありますけれども、いま、先生が申されたことを前提にしながら、子どもの個性というものは、どういうふうにして育つものなのでしょうか。 答 三つぐらいの要因...
四.子どもの個性はどのように育つか 問 文部科学省は文部省時代から、個性重視の教育というようなものをうたい文句にしているわけでありますけれども、いま、先生が申されたことを前提にしながら、子どもの個性というものは、どういうふうにして育つものなのでしょうか。 答 三つぐらいの要因を述べたいと思います。 問 それでは一つ一つ分けてお伺いします。第一の要因はどういうことでございますか。 答 まず、あらゆる生命体は、個体は全部違うということです。一本一本違う、一匹一匹違う、一人ひとり違う。これは遺伝子を乗せたDNAの構成が違うのですからみんな違っている、それが個性のもとになっているわけですね。同時に、子どもたちはどこに生まれるかということ----環境を選ぶことができません。したがいまして、貧しい国に生まれるか豊かな国に生まれるか、どういう家庭に生まれるかも選ぶことができないわけです。こういう生理学的な意味、生物学的な意味における----DNAを中心にした与えられたものと、それから個別の環境の中で生まれ出る場所を与えられたということ、それが違うのですからみんな違う、というところが非常に大事な観点でして、そこをもとにして個性というものは発展をしてくる、そこが根っこである。この確認が、個性の場合には第一に必要です。 問 個性にかかわる、第二の要因はどういうものでしょうか。 答 先ほど自己創出力----自ら変わる力ということを申し上げましたが、人間は意識的に、糸を持って自らを選んで変えていくという能力を持っているということであります。与えられたものは非常に固定的な財産でありますけれども、今度は自ら選んで変わるということが人間の特性でありますので、その選ぶ選びようによりましては、貧しい家に生まれましても、その貧しい環境というものが、むしろ後には独自のよい経験になって、その人の個性というものを強めていくということもあり得るわけです。そういうふうに、与えられた初めから違っている与件も、後で選ぶ選び方によって違っていくわけです。その選び方という者について援助をするというのも教育の重要な役目だと思うのでして、そこのところで、自ら選びながら変わっていくという、その個性形成の姿を考える必要があると思うのです。その場合に、選んで変わるわけですから、「この子はこういう子なのだ」というふうに決める、現在までの到達点で決めてかかるというのは適当ではありません。その子がどう変わっていくかは、その後の選択によってまったく不可知、知ることができないものですから。したがってわれわれは、他者と交わるときに、その人はどう変わるか分からないという可能性を頭に置いたうえで交わっていく、ということが市民社会の中での人間の交わり方だと、こういうふうに思っていますが、その自ら選ぶ力というもの、これが個性を形成する人間にとっての重要な要因です。 中略 問 個性にかかわる、第三の要因はどういうものでしょうか。 答 いままで述べましたのは、一人の個体というものがみな違うということ、次に違いながらしかも違った選び方によって生きていくということを申し上げたのですね。しかしながら、その個体だけが成長するわけではありません。その個体生命というものは、必ず他者とのかかわりの中で成長するのです。ですから、かかわりの中で個性というものが初めて創られてくる。思わざる著書を読むことによって人生の方向が変わるとか、思わざる人との出会いによって選び方が変わるとか、優れた教師によってそれが励まされるとか、そういうことが起こり得るわけです。かかわり方の中で個性というものは、こういうふうに成立していくことになる。ですから、画一的に、子どもたちを同じように教育するとか支配するということはいけません。そうではなくて、その子その子の違いというものと、その子その子の可能性というものを考え、そして付き合っていくのが教育という仕事なのであります。かかわりの中で個性が成立するということを重視しているわけですね。 21p-24p
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