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ソロモンの歌・一本の木 講談社文芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2006/02/10 |
JAN | 9784061984332 |
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ソロモンの歌・一本の木
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ソロモンの歌・一本の木
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吉田秀和 「 ソロモンの歌 一本の木 」 音楽以外の批評。中原中也、吉田一穂 に対する文章は 交流による人物批評から 詩論に展開。小林秀雄、永井荷風、パウルクレー に関する文章は 作品から アプローチして それぞれの作品特性から批評している。 対象の特性を拾うのが うまい...
吉田秀和 「 ソロモンの歌 一本の木 」 音楽以外の批評。中原中也、吉田一穂 に対する文章は 交流による人物批評から 詩論に展開。小林秀雄、永井荷風、パウルクレー に関する文章は 作品から アプローチして それぞれの作品特性から批評している。 対象の特性を拾うのが うまい。対象が 「何を捨てて、何を選んだか」を明確にして、特性から 対象の 根本や本質を抽出しようとしている。随筆感がなくて 起承転結がはっきりした文章なので 読みやすい 吉田一穂 詩「海の聖母」や 著者の音楽批評や モーツァルト批評を読んでみたい 中原中也 *生きるとは 赤ん坊であるか、無限を相手どって腕を振るか どちらかしかない *中原の詩は 自分で自分を悼んでいる挽歌〜中原の子供の死が 中原の詩の核心→中原の生の意味 *中原について 小林秀雄のような天才だけが思い出せ、大岡昇平のような無類の散文家だけが記録できる 小林秀雄=批評論 *批評=対象を自分のうちにひきずりこみ〜自分の思考の糧とする→批評は個人性の表現 *「モーツァルト」は 著者にとって啓示〜自分のできること全てを投げ入れる方法、全てを書きつくさないで たくさんのものを与える方法→模倣に近いところまで近寄って消化した *いろいろなものを男性的意志的に切り捨てて生き、考えてきた 吉田一穂=詩論、芸術論 *詩とは、自分の内外にある虚無に向かって 火を放つもの。詩は もう一つの宇宙を創る天を低めて自らを神とする術である *上手と現代は 矛盾しあい、同居しえない〜音楽で 現在 大切な仕事をしているのは、その上手な人たちではない ソロモンの歌 「かって起こったこと、それはこれから起こることと同じ」 *芸術家は 理論を習うより前に〜根本的な体験をしている *そのあとに ある芸術作品に触発され〜手本とし 理論を学びながら、最初の試みにとりかかる パウルクレー=絵画論 *文学的モティーフ〜イラストレートしたのではない〜絵画的に形成し、詩的思想と合致した *絵は だんだん生まれてくるもの〜時間の働きを含む〜画面のはじめは 対象を持っていない *始まりは無対象、非抽象→有機的に成長する *絵が まずどこから始まったかを決めるのは 中心的課題 *芸術は 見えるものを再現するのでなく、見えるようにする行為 永井荷風=文明批評 *荷風は 感覚、感情のところで 西欧を愛した→日本の近代化に絶望→日本を江戸に求めた *芸術と環境、社会と伝統の調和を見た〜芸術は社会から隔絶したものではない、社会は芸術なしには完全でない *荷風が西洋体験でつかんだのは、個人主義であり、個人主義を原理とする社会と芸術の相互関係
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音楽評論家の吉田秀和氏のエッセイ集。標題の2作を含む全12作からなる。音楽、美術、文学への深い造詣が全編を通じて感じられる。鋭い感受性から発露される思考手法には、氏の原体験に裏打ちされたものを感じる。訪欧した経験から、日本に対して抱く感慨や物足りなさには共感を覚える。
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新聞書評で薦められており、読んだ。冒頭の中原中也のくだりは面白かったが、どうも今の気分にはフィットせず。
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