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狂桜記 大正浪漫伝説 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 2005/10/25 |
JAN | 9784041500668 |
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商品レビュー
3.3
13件のお客様レビュー
美しいが妖しい雰囲気…
美しいが妖しい雰囲気を持つ桜をメインテーマにした大正ロマン小説。
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子供から大人へと移り変わろうとする男児。人生の中で一番あやふやであやうくあやしい時間。そのニ度と訪れない時期に、幹彦少年が経験した一夏。 聡を嫌い哲志に憧れを抱く心持ちが、幹彦の年相応の葛藤を見せているのは微笑ましい一面である。ただ、一方的に年長者においていかれる追いつきたい思...
子供から大人へと移り変わろうとする男児。人生の中で一番あやふやであやうくあやしい時間。そのニ度と訪れない時期に、幹彦少年が経験した一夏。 聡を嫌い哲志に憧れを抱く心持ちが、幹彦の年相応の葛藤を見せているのは微笑ましい一面である。ただ、一方的に年長者においていかれる追いつきたい思いを抱えてしまい、それを共有できない聡を切り捨てるかのように嗜虐趣味を見せるのは、気持ちの良いものではない。ヤンキー気質はこういう感情の発露だと思う。好きではない。 微笑ましいと思えたのは、冷笑込み。 叔父との秘事から漏れ出る禁忌の魅惑は、栗本薫の本領発揮ではないかな。他には「グイン・サーガ」しか読んだことないのだが、性への抗えない引力と、禁忌に触れているという背徳の興奮は、衝動を突き動かす何かをもたらしてしまう。一方、冷静に理性で、そういう状態に陥ってしまっている自分を観察する視点も両立させるから、ぐちょぐちょに精神が煮られてゆく。没入と監視の同時進行は、子供と大人の二つの存在に揺れる幹彦の状況ともあっていると思う。潔癖と汚辱の二つもそうか。 柏木の家に暮らしている人々は誰もが二つの属性をもち、それを行ったり来たりしながら、平常であることを演じながら日々を過ごしている。 永遠に揺れ続ける振り子に、異常を感じないように。誰もが互いに、気づかないふりをしながら。気づいているであろう使用人たちは、ここでは登場人物ではない。 何かのきっかけでいずれ壊れてしまうのが約束されていたであろう柏木の家。そのきっかけの瞬間にいてしまった幹彦。 彼が元凶ではなく、兆しでもなく、ただただ最後の一押しになってしまっただけ、という気がする。 たぶん、人生の中で自分自身を認識する際に、何をもって確定すればいいのか一番不安定な時期が、作中の時間だと思う。身体も精神も外見も思想も、全てが何者にもなれるしなってしまえる、という季節。 聡、まさ枝、哲志、聖彦、透子。 それぞれが幹彦を導き汚し救い捨てていった。 どれか一つに寄りかからずにいたから、柏木の家に取り込まれることはなかったのだろうと思う。 この夏の幹彦が幸せだとは思わない。でも、不幸だったとは決めつけられない。 憧れも失望も嫌悪も秘密も全て経験して、自分が望んだこと以上の経験を得た一夏。 妖しさと危うさから生まれた幹彦は、一息に大人へと変化していきました。 本来なら、もう少し時間をかけて経験し成長するはずだったのに。 そこには寂しさがある。
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大正浪漫ミステリー 退廃的な雰囲気と、少年が大人になっていく様子を しっとりと描いてて。 栗本薫ワールドだな
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