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すらすら読める土佐日記
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2005/06/10 |
JAN | 9784062125093 |
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すらすら読める土佐日記
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
「おとこもすなる日記といふものを・・・」 っていうところは知っていたけれども 内容については この本を通して初めて知った。 スラスラと読めて面白かったです。
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土佐日記なんて、紀貫之が書いたという知識しかなかったけど、 すらすら読めた! 古文の教科書と違って読み下し文に、解説までついてるんだからそりゃ読みやすい。 しかも、内容も本当に土佐日記って面白いということがわかるようになってる。 こういう形ならもっと古文にも親しみたいな。
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昨日の『風姿花伝』に引き続き、今度は『土佐日記』を読んでみました。 これも「男もすなる日記といふものを・・・」の一文しか知りません。 土佐での日記かと思っていましたが、赴任された土佐の地から、4年間半の任期を終えて京へと船で帰る道すがらについて書かれたものだと知りました。 巻末...
昨日の『風姿花伝』に引き続き、今度は『土佐日記』を読んでみました。 これも「男もすなる日記といふものを・・・」の一文しか知りません。 土佐での日記かと思っていましたが、赴任された土佐の地から、4年間半の任期を終えて京へと船で帰る道すがらについて書かれたものだと知りました。 巻末に、四国と紀伊半島の地図が掲載され、文中登場する地名が記されているため、理解の手助けになりました。 土佐でもないのに土佐の泊、と本文にもありますが、鳴門海峡近くにそういった地名があるんですね。 5歳くらいの娘を亡くした悲しみを引きずりながらの悲しい帰郷であることが、文の端々から伝わってきます。 紫式部や清少納言など、女性の手による古典文学の方が読む機会が多いため、この女性風に書かれた日記も、全く違和感なく読み進められました。 男勝りの、パキパキものを言うような元気な女性による文だと想像して貫之は書いたのだろうと、リンボー先生は推測していました。 一行は土佐の国府から港へと出て、室戸岬を通って鳴門海峡を越えて帰ります。 昔はどれほど大変な行程だったのだろうと案じられます。 特に土佐は海賊が多いと言われた場所。 そのため、海賊の出る昼は動かず、夜になってから移動をするなどという苦労も記されていました。 命を落とすものも多い急流の鳴門海峡を通るさまは、具体的には掲載されていませんでしたが、とにもかくにもなんとか渡りきり、石清水八幡宮までたどり着いてありがたがる一行。 最後に、懐かしい屋敷に戻ったら、うら寂れて荒れ放題の廃墟と化していた悲しみと共に日記は終わります。 えっ、ここで?と思ってしまう、尻つぼみの終わり方。 ミュージカル『ウエストサイド物語』のような、無常感あふれるエンディングでした。 まあ、旅行記と考えれば、今日の屋敷に着いた以上はもう書く意味はないのかもしれませんが。 この時、紀貫之は70歳近くになっていたということに驚きました。 側女が記した風の文章は、瑞々しく生き生きとしており、年齢を感じさせません。 歌の下手な人や野暮な人、ケチな人を小気味よくこき下ろしている記述に、『枕草子』につながる諧謔心を感じます。 波が荒いので、海神を鎮めるために、幣(ぬさ)を海に投げ入れたけれど、それでも鎮まらないので「もっといいものを献じたら?」と船頭に言われて、鏡を投げ入れたら、波が穏やかになった。 でも船頭がそんなことを言うから、大切な鏡を無くすはめになった、ああもったいない、などと綿々と書かれており、(紀さんは結構吝嗇家なんだな)と、著者の人間臭さが見えました。 ただ、子を亡くした親の悲しみや、懐かしい我が家の荒れ果てたさまを嘆く様子など、ところどころで人生を長く経た人の、あきらめにも似た深い悲しみが出ているように思いました。 古典って面白いです。このシリーズは本当にすらすら読めて、楽しくためになります。
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