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父が消えた 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社/ |
発売年月日 | 2005/06/20 |
JAN | 9784309407456 |
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父が消えた
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商品レビュー
3.8
15件のお客様レビュー
第八十四回・芥川賞受…
第八十四回・芥川賞受賞作。軽妙な会話が読んでいて面白かった。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
形容しがたい、貴重な時間と幸せな気持ちみたいなものがふわりと漂ってきた。 表題作は、お墓に向かうまでの何でもない街並みがなんだか生き生きと見えてきて不思議だった。 使わなくなれば崩れていく、そこにこそ死がある。死を直接的に読むよりもしっとりと確実に伝わってくるものがあった。
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読み始めてすぐは「ん? なんかつまらなそう」と思ったのだが、読み終わった今は「こりゃ面白い!」と真逆の感想になった。 起承転結がくっきりしている物語やヒーローやヒロインの登場を期待すると見事に肩すかしを食らいます。 ここに描かれているのは、日常のちょっとした風景。 ...
読み始めてすぐは「ん? なんかつまらなそう」と思ったのだが、読み終わった今は「こりゃ面白い!」と真逆の感想になった。 起承転結がくっきりしている物語やヒーローやヒロインの登場を期待すると見事に肩すかしを食らいます。 ここに描かれているのは、日常のちょっとした風景。 そんな風景を自意識過剰的にああでもない、こうでもないと掘り下げて描かれている、まぁそんな説明じゃ不十分だし正確でもないんだけど。 面白い、というよりもは味がある、って表現の方がふさわしいのかな。 軽妙でユーモラスで、時々はそのユーモアが滑っちゃったりするんだけど、それがまた愛嬌があり、そんな中にも人間の負の部分、というか悲哀がちらっと顔をのぞかせていたり。 擬音の使いかたも独特、交わされる会話も独特、とにかくユニーク。 格言めいた素敵な文章や、独り言的ないやにすっとぼけたセリフがそこかしこに散らばっているのも、読んでいて気持ち良くなってきます。 最後の「お湯の音」が一番のお気に入り。 出前の銭湯(!)の話なんだけど、読んでいて少しだけ幸せな気分になれました。
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