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その音楽の“作者"とは誰か リミックス・産業・著作権
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2005/07/22 |
JAN | 9784622071259 |
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その音楽の“作者"とは誰か
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商品レビュー
2.5
2件のお客様レビュー
わかりやすく書かれている。大して難しいことは言っていない。 ただ非常勤講師として著者が授業内で、aikoのPVを流していたのは疑問なところである。
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新進気鋭の若手学者による現代音楽論作品。書名から推測するに、「音楽は誰のものか?」「音楽とは何を指すのか?」「作品や作者とは何か?」という問いに対する学術的な回答を示してくれること〜。 つまりは、音楽の製作工程や販売システムが複雑且つ巨大化している音楽業界において、絶対確実とい...
新進気鋭の若手学者による現代音楽論作品。書名から推測するに、「音楽は誰のものか?」「音楽とは何を指すのか?」「作品や作者とは何か?」という問いに対する学術的な回答を示してくれること〜。 つまりは、音楽の製作工程や販売システムが複雑且つ巨大化している音楽業界において、絶対確実といえる音楽の製作者(作詞・作曲・編曲)が果たして存在するのか(例えば、平原綾香作曲の曲は本当に、純粋な意味で平原が作ったと言えるのか?)ということや、いわゆる「パクリ・サンプリング問題」〜「オリジナルの音楽は果たして存在するのか〜」に対する鋭い論に期待し、この書籍を読んだのであるが・・・。見事にその期待は裏切られた。以前ここでも紹介した作品で、この作者が著者として名を連ねている「ポピュラー音楽へのまなざし」(勁草書房)ではそれなりに面白く読めたのだが、はっきり言ってこれは「かなり退屈」で、あまり面白くなかった。 全体的にとにかく文章や使用している単語が難しすぎ!! 「語彙や読解能力がない」「頭が悪い」と言えばそれまでであるが、序論を読んでいるだけで頭が痛くなってくる。一般庶民の存在をはなから無視しているとしか思えないあまりに難解で学術用語オンパレードの文章は、いくら専門書とはいえちょっとどうかと思う。さらに内容も・・・。 この書籍の主題は、冒頭に示した「」内になるのだが(序論最初のページにしっかり書いてある)、最後まで読んでみてそれにきちんと答えたとは思えない。主題そのものが抽象的なので、そもそも明確な答えを出せるわけではないが、それでも何らかしら示唆に富んだ論を読みたかった・・・。何だかこの著者の学術的な文章回しに終始ごまかされた感じがする。 また、第3章までが、「クラブ・ミュージック」「ヒップ・ホップ」「テクノ・ミュージック」の通史的内容になっていたのもよく分からない。これら音楽への興味がある人ならいいのだろうが、そうでない私にとってかなり厳しい内容であった。その後、アドルノ→ピーターソン→ニーガスと「現代音楽論」「産業音楽論」の重鎮たちの論の紹介となり、さらにその後、「著作権」の歴史に話が進んでいくのもよく分からない。個々の章の話はまだ分かるのだが、章どうしの関連性をどうにも見出せなかった。 まあ、自分が望むものを見出せはしなかったし、何だか自己満足の学術本という感じが否めないが、それなりに示唆に富む内容もないではない。80年代終わりぐらいから本格的に始まったタイアップ=広告音楽に対する分析を行った第6章「音楽生産と音楽著作権」は結構面白かった。一見単純なパワーバランスや資本の論理で動いているかのように思われがちなタイアップではあるが、実はその構図は非常に複雑で、しかも、タイアップ時代からわずか15年ほどしか経っていないにも関わらず、時代時代においてタイアップを構築する要素(アーティスト、広告代理店、音楽出版社)の力学関係が頻繁に変わっているということが書かれている。ビーイングや御大長戸大幸に関する分析もあったことから、ビーイングやGIZAが好きで、且つ現代音楽産業論に興味のある人ならば、この部分だけでも読む価値があるだろう。 また、冒頭の主題について唯一触れたであろう第8章「<作者>の諸機能」も良かった。そこでは、形式上の音楽製作者(作詞〜、作曲〜)は「言辞的操作でしかない」ということを、ビートルズの「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」、ジョン・ケージの楽曲の解説や、キース・ニーガスの媒介理論を用いつつ産業構造の変化・聴き手の存在・テクノロジーの発達・流通の変化・ネットワークの拡大の解説を通して説明している。今の社会においては、存在している「ある音楽」に関し、誰が作り、誰が所有し、といったことに関し、それが消失することはないものの、その定義が非常に曖昧になっているのである。これは、音楽のみならず、今後の芸術やエンターテイメントを考える上で、とても重要であらゆる人々に問いかけるものではないだろうか。最近巷を騒がせた「のまねこ」問題一つを見ても、また豪華製作陣を用いた楽曲製作が一部アーティストにおいて行われているのを見ても、そう思わずにはいられない。 個人的には、もっとここら辺のところをメインとした構成にしてもらえたらと思わずにはいられない。 まあ、うだうだと述べてきたが、現代音楽論や音楽産業論に興味のおありの方であれば、読んでみてもいい書籍だと思う。。ただし、冒頭にあるように相当内容や文章が難しいが・・・。
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