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欧州通貨統合のゆくえ ユーロは生き残れるか 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2005/01/24 |
JAN | 9784121017802 |
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欧州通貨統合のゆくえ
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欧州通貨統合のゆくえ
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[ 内容 ] 一九九九年一月に誕生したユーロは、EU十二か国、三億人あまりが使用する巨大な通貨である。 導入当初はドルや円に対抗できる通貨の誕生として大きな期待がかけられ、歴史に残る壮大な試みと賞賛されたが、近年のEU経済は低迷し、通貨統合のメリットはあらわれていない。 ユーロはドルの対抗軸となりうるのか。 二五か国体制になった拡大EUはどこへ向かうのか。 そして日本への影響は。 EUとユーロの今後を展望する。 [ 目次 ] 序章 ユーロ導入がもたらした課題 第1章 欧州通貨統合の歩み 第2章 ユーロ域経済の動向 第3章 ユーロとマクロ経済政策 第4章 EUの拡大とユーロ域 第5章 ユーロとユーロ域の展望 終章 拡大EUと日本 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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自分が高校生くらい時はちょうどEUが何か盛んなころで、このままやったら日本の円は埋もれてしまうとか政経の資料に書いてあって、それだけユーロへの期待と脅威があった。でも実際今回読んでみて思ったのは、やっぱ通貨統合にはそれぞれの利害があって、達成しづらいもん何やね。結局国という単位を...
自分が高校生くらい時はちょうどEUが何か盛んなころで、このままやったら日本の円は埋もれてしまうとか政経の資料に書いてあって、それだけユーロへの期待と脅威があった。でも実際今回読んでみて思ったのは、やっぱ通貨統合にはそれぞれの利害があって、達成しづらいもん何やね。結局国という単位を崩さなユーロとして残っていけん気がする。5,6章は読み応えがあった
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欧州の金融政策は、各国別々になされているかと思っていた筆者には、衝撃的であった本書である。■EUのユーロ導入に際して、欧州中央銀行の設立されたが、そこが公定歩合の操作をするということになっている。つまり、金融政策についてEU諸国は個別の金融政策は放棄せざるを得なくなる。財政政策...
欧州の金融政策は、各国別々になされているかと思っていた筆者には、衝撃的であった本書である。■EUのユーロ導入に際して、欧州中央銀行の設立されたが、そこが公定歩合の操作をするということになっている。つまり、金融政策についてEU諸国は個別の金融政策は放棄せざるを得なくなる。財政政策は、各政府に委ねられているが、経済の成長を財政政策が担うわなければならないことになる。■周知のように物価と失業率は、中央銀行が担当する。経済的混乱の事態を解決する方法を財政背策に委ねるのは、政府の政治的負担が重いことに結果する。財政収支について3パーセントだかの赤字の継続には、罰則が待っている。このような、柔軟性を放棄した近代国家は、今まで存在していないと思う。■それ故、新しい試みだといえるのだろうが、それほどマンデルの最適共通通貨「論」は、政策指導者にとって経済的に魅力だったのだろうか。■2005年10月にフランスのパリ郊外で、移民の若者による暴動が連綿と続いたが、これは、移民の失業率と移民者に対する「差別」が原因であるとされる。このように、失業は経済的混乱のみならず社会的混乱と不安を呼び込み、市民社会に構造として「仕事」の奪い合いを通して差別の実態を与える経済的変数としてある。■経済成長が無いところに、失業はやはり発生する。金融政策の放棄は、この問題を個別に解決するための方法を放棄したに等しいように筆者には思える。■このように考えるとき、欧州共通通貨としてのユーロは、移民問題と金融政策の自由の回復論を媒介に再考されるときが来るのかもしれない。■フランスの移民受けれは、移民同化政策を基軸になされてきたといわれている。フランス高度成長期に移民の受け入れを労働不足解消の視点から導入されたといわれる。移民の騒動によって、移民同士が、下部の移民を作り上げ構造化している社会であったということが、分かった。分厚い社会保障の社会のモデルとしても、欧州は空洞化しつつあるのではないのだろうか。■欧州中央銀行制度 ユーロを導入していないデンマーク、イギリス、スウェーデンの中央銀行も構成員ではあるが、ユーロ域の金融政策の決定や実施には参加しない。 ■欧州中央銀行の任務、「物価の安定の維持」2パーセント未満に、もしくは、その近似値に物価の維持に努める。 ■欧州中央銀行はドイツ、ブンデスバンクをモデルにしているが、貨幣供給量の伸び率に関して「目標値」を設定しているのではなく、「参照値」を設定してる。「参照値」とは、経済変動の発見、変動要因の分析を促すための先行指標である。参照値と乖離があれば、政策対応がなされるシステムになっている。■物価安定のため金利水準を決定するが、金利水準を実現するために、短期金利を誘導する公開市場操作、翌日物コールレートを調整することによる常設ファシリーティー、最低準備金制度の三つを運用手段とする。 経済成長や雇用は物価安定以外の政策については、EUの経済政策のサポートとなっており、何を政策目標とするか不明確である。 「安定成長協定」のもつ各国財政政策の桎梏。ユーロ導入予定国は、経済収斂基準を満たすことが求められ、ユーロ導入後も「安定成長協定」として同様の財政規律の維持が義務付けられている。財政赤字が、GDP比で3パーセントを超えることが避けられないと判断した場合、是正・制裁のの手続きを開始する。 ■マンデルの最適通貨圏理論「資本、労働などの生産要素の移動が自由な複数国が、共通通貨または厳格な固定相場制を採用すれば、変動相場制による不確実性がなくなり、資源の最適な分配が行われる最適通貨圏が成立する。」■経済の開放性、生産要素の移動性、産業構造の同質性がその地域に実現されているかどうかが「最適通貨」の流通によって経済性が保てることにある。
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