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書物愛 日本篇
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書物愛 日本篇

紀田順一郎(編者)

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書物愛 日本篇

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 晶文社
発売年月日 2005/05/10
JAN 9784794966636

書物愛 日本篇

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商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2021/08/11

 こういうサイトにレビューを書き込まずにはいられない人たちが読むにふさわしい一冊。本をめぐるさまざまな物語。私は編者の紀田先生の作品が面白かったです。  それから、もう一作。戦後復活した芥川賞の、受賞第一作だという『本の話』も、なんだか切なくもの哀しく、しみじみと味わい深かった。...

 こういうサイトにレビューを書き込まずにはいられない人たちが読むにふさわしい一冊。本をめぐるさまざまな物語。私は編者の紀田先生の作品が面白かったです。  それから、もう一作。戦後復活した芥川賞の、受賞第一作だという『本の話』も、なんだか切なくもの哀しく、しみじみと味わい深かった。自分にとってどんなに大切な一冊も、他人にとっては世に山ほどある本の一冊にすぎない、悪くすれば邪魔なゴミ、漬け物の重しにもならないんだなあって。

Posted by ブクログ

2014/07/12

「書物」をテーマとした短編を集めたアンソロジー 本好き人間は多いだろうけれど これらに出てくる人たちは、まさに「書痴」 最近は本を読まない人が多いらしいけど もったいないよねぇ

Posted by ブクログ

2013/03/09

世に本好きの人は少なくないだろうが、「書物愛」とまで言われると、ふつうの読者はちょっと引いてしまうのではないだろうか。編者は紀田順一郎。本については一家言を持つ名うての本読み巧者である。解説にある通り「書物と人生の深く、楽しく、時には不可思議で悲惨な関わりあいについて」書かれた短...

世に本好きの人は少なくないだろうが、「書物愛」とまで言われると、ふつうの読者はちょっと引いてしまうのではないだろうか。編者は紀田順一郎。本については一家言を持つ名うての本読み巧者である。解説にある通り「書物と人生の深く、楽しく、時には不可思議で悲惨な関わりあいについて」書かれた短編が九篇集められている。紀田氏がこれまでに読んできたものの中から、選びぬかれた作品は、夢野久作のように、ポピュラーな作家から、不勉強にして名さえ知らなかった作家まで、その射程は幅広い。ひとくちに「書物愛」とくくってみても、なるほど、さまざまな関わりあいがあるものだ。 古本屋にとっては本盗人は天敵である。本アンソロジーのなかでも、本泥棒の話は何度も出てくる。夢野久作の「悪魔祈祷書」は、機転を利かせて不法手段で稀覯本を集める蒐集家に一杯食わせる話。ミステリ仕立ての鍵になるのが、聖書に擬したアンチ・クリストの書物。日本にはめずらしい洋古書物という仕掛けが愉しい。 島木健作の「煙」は、思想ゆえに世間から脱落した青白きインテリが、古本屋の手伝いをする話。競りで、値打ちを知らぬ丁稚が自信を持って安値をつけるのに、なまじ文学や美術に通じているために、相場より高値で買ってしまう。安く扱われる本に自分を重ねてしまうインテリの自嘲が苦い。 由起しげ子の「本の話」は、闘病する姉を看病し疲れ、先に逝った義兄が蒐集した専門書を、姉の介護の費用を捻出するために売ろうとする妹の苦悩を描く。貴重ではあるが専門家にしか値打ちの分からぬコレクションを、ただ姉を生かしておくことのために処分することの正当性を疑う妹の心には、義兄への思慕が。本の蒐集という行為の意味を問う一作。 野呂邦暢の「本盗人」は、古書店から盗まれた稀覯本が主人の知らぬ間に帰ってくるという話。不審な女性客に目を止めた店主は、女性の後をつけると……。軽い恋愛小説風スケッチ。横田純弥の「古書狩り」は、古書店から何冊も同じ本を買う老人の秘密を暴く話。同じ本の奥付を見ては、買ったり棚に戻したりする老人の目的とは。謎解きミステリ風の味わいのある一編。 物語巧者の宮部みゆきは、「歪んだ鏡」で花を添えている。短篇ながら、複数の人物が絡まり合って一つの謎に向き合うストーリー展開はさすが。山本周五郎の『赤ひげ診療譚』を手がかりに古書店主の解く謎とは。周五郎のトーンを生かした人情の味わいが読後に残る佳編。稲毛恍「嗤い声」は、芥川、直木両賞発表後に起きる受賞者の初版本の書価高騰を狙った買い漁りを描いた作品。庶民のささやかな欲望がかえってリアリティーを持って迫る。 しんがりは、編者紀田順一郎の作品「展覧会の客」。悪い噂のあるコレクターとの交遊を通して、稀覯本蒐集の裏側をえぐった意欲的な一編。書誌学者めいた風貌からは想像のつかない人間観察眼が光る。以上、いずれも看板に偽りのない書物と人生との不可思議な関わりあいを描いて秀逸。古書蒐集が趣味という人なら、何を置いても読むべき一冊。『書物愛-海外篇』とあわせて読まれることをお薦めする。

Posted by ブクログ

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