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戦後和解 日本は「過去」から解き放たれるのか 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2005/07/25 |
JAN | 9784121018045 |
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戦後和解
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商品レビュー
3.1
10件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
2005年刊。著者は山梨学院大学法学部政治行政学科助教授。 戦争後の和解(基本的には互譲による対立関係の止揚だろうか)に関し、和解概念があり得なかった(=捕虜の奴隷化)古代、そしてキリスト教的対立克服観を携えた中世・近世期における対立止揚の分析の後、第二次世界大戦後の、漸う成功事例と目される日英関係を例示しつつ、爾後の日中関係の像を粗描する。 今になってみれば、さして問題にされなかった私的参拝とは違い、中曽根の公式参拝とその際の極めて挑戦的な物言いが、悪転機として思い返される。 そして本題の日英和解。成功例と言っても、和解が本格化したのが90年代以降というのが意外とも、当然とも。 日本が対アジアのみならず、戦後和解に取り組んでこなかった事実を雄弁に語る事象であろう。実際、ドキュメントでも、戦後の天皇訪英時の歓迎ムードとは対極の模様を見たことがあり、昭和天皇崩御時にも弔問使への否定的ムードが英国にあった事実を思い起こせば、90年代になるまで和解醸成が本格化しなかったとの本書の内容もさして奇異には感じない。 しかも、いわゆる村山談話を、英国(特に国民)は全く評価せず、日本大使館前でのデモすら起きたこと。これは余り知られていない事実ではなかろうか。つまり謝罪とは言えないということ。 そして、この英国民の反日目線を打破したのが、①日英将兵どうしの民間レベルでの交流と、②経済交流の進展(例えば英国内での自動車工場建設と雇用創出)、とどめが③橋本首相が英国大衆紙に行った謝罪記事の投稿という件。 特に③は驚きだ。どういう投稿だったのかは本書に明示されないのが残念だが、英国からの助言を踏まえて、大衆の心をつかむべく実行した英断は評価されるべきであろう。 なお、再言するが、国際的には、村山談話すら謝罪とはみなされず、和解の端緒にならない可能性ある点。 さらに、サンフランシスコ平和条約にて日本は東京裁判を受け入れており、これを反故にするようなスタンスは条約を順守しない(約束を守らない)政権だという、国際的な評価を受ける点は、虚心坦懐に認識しておくべきか。
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二次大戦中に起きた出来事についての戦後の感情的対立は、法的には解決済みとされた後でも、日本に対する不信感や偏見の根拠となっている。 本書ではそれらのわだかまりを、未来のために、いかに解決していくべきか 敗戦国の日独が戦後選んだ異なる道、日英の和解例、そして、日中和解の可能性などに...
二次大戦中に起きた出来事についての戦後の感情的対立は、法的には解決済みとされた後でも、日本に対する不信感や偏見の根拠となっている。 本書ではそれらのわだかまりを、未来のために、いかに解決していくべきか 敗戦国の日独が戦後選んだ異なる道、日英の和解例、そして、日中和解の可能性などについて触れながら、語られている。 筆者の選び抜かれた慎重な言葉が、 今の殺伐とした東アジアの空気に、無力に響くなあ、と思う。 優等生的で、相手を強く批判するトーンではなくて、 こういう感性って最近は流行らないんだろうな、と思う。 この本が出て10年、状況はずっと悪化してしまったと思う。 このトーンに、日本人が聞き飽きて、バックラッシュが起きてるのかもしれない。 「過去に根ざした感情対立の解決としての戦後和解のエッセンスは、 未来の平和と友好とを担保にした高邁な妥協である」 空襲や原爆投下などの戦争犯罪を不問にしながら欧米戦勝国によって一方的に裁かれた東京裁判の あまりのいい加減さ、日本にとっては屈辱以外の何者でもない。 その屈辱が一部政治家たちの勘違いされかねない安易で過激な発言と、 首相の靖国神社参拝を後押ししているのだと思う。 中・韓の屈辱とは、まあ、言わずもがなだろう。 すべての国の屈辱が早く晴れればいい。 そのための「高邁な妥協」をそれぞれが出来るかどうか、 道は果てしなく長いと思うけれど(とりわけ相手が思うようにいかないという意味で) 日本と、アジアの国の傷つけられたプライドが癒されてほしいし なんとか各国のメンツを立てる方法を探していきたいと思う。
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戦後和解は感情的な問題である。著者も繰り返しているが、法的な解決は済んでいる、にもかかわらず当事者同士にわだかまりは残ったまま。 具体的にまとめれないが、戦争後の和解として、悪の象徴としての加害者と、それに騙された被害者の線引を行い、それぞれに対処することを当事者双方が受け入れる...
戦後和解は感情的な問題である。著者も繰り返しているが、法的な解決は済んでいる、にもかかわらず当事者同士にわだかまりは残ったまま。 具体的にまとめれないが、戦争後の和解として、悪の象徴としての加害者と、それに騙された被害者の線引を行い、それぞれに対処することを当事者双方が受け入れる、それが近現代の戦後和解における、成功例とする。日本はうまく成功することが出来なかった。 多くの日本人の心情として、戦犯と被害者を別物として扱うことに抵抗があることは理解出来るが、それは日本人の立場。戦後和解においては、相手の国の立場がある。(バランスを取る為に言うと、中国が政治カードとして戦後和解を使っていることも指摘している。) 著者が言うのは「戦後和解のエッセンスは、未来の平和と有効を担保にした高邁な妥協」ということ。「正義を追い求めるだけでは和解は成立しない」。
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