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六〇〇〇度の愛
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 2005/06/14 |
JAN | 9784104695027 |
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六〇〇〇度の愛
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
先日芥川賞作品を読んだ鹿島田真希さんの小説で未読の物が本棚にあったので読むことにした。タイトルは『6000度の愛』だ。このタイトルの6000度とは原爆の爆発で発生する温度の事でこの小説の主人公の主婦と日本人とロシア人とのハーフの青年が出会い数日を過ごす物語の現場が長崎であることを語っている。 タイトルに愛とあるが僕にはこの小説の中で愛の事を語っているところはあるようには思えなかった。確かに女性と男性が出会い数日を過ごす物語ではあるが、この本で語られたのは主人公が抱える「虚無」また同じように出会った青年が抱えていた虚無ではないかと思った。 虚無についてはこの間読んだ宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」でも扱われていたが、そこでは虚無を抱えた少年は自分の無力さにただただ絶望し自ら命を絶ってしまう。虚無に対したとき孤独な人間は孤独故に自分の無力さに絶望するのだ。 ただこの物語で主人公は子供と夫をおき飛び出して訪れた長崎で出会った青年との数日のなかで虚無の中に居るのは自分だけではない事を知る。そのことで彼女は再び夫と子供のいる日常の中に帰る事を選択する。ここでの虚無は彼女が見つけたようにどの人間もが抱えている条件のようなものだ。すべからくの人間が何もないとことろにいて無力な存在だが、そのなかで自己形成をしていくのが人間の命だとすると、虚無は無力感を感じさせる物ではなくすべての人が立っている地面のように考えられるのではないのだろうか。 主人公は虚無からの脱出法を青年との数日の付き合いから習思いついたのではなく、ただ青年も虚無をかかえており、またまわりで楽しそうに買い物をしている観光客にも虚無は平等にあるのだと感じたらからではないだろうか。 NHKeテレの番組「100分で名著」で扱われている三木清の「人生論」でも虚無が扱われていて、その番組をみたのでこの本を此の様に読んでしまったのかもしれない。 ただ僕が読んだようにこの話が虚無についての話だとするとタイトルの『六000度の愛』とは誰にも平等に来る死から連想される絶対的な虚無、虚無はすべての人が持っている条件だと人に気づかされるということを伝えようとしたタイトルなのかもしれない。虚無は人間であることの最初の条件だと。 以上の様な事を考えさせるような、本の内容が非常に辛い、くらいお話なのでみんなにお勧めは出来ないが虚無とは何か考えていたまたは虚無感に苛まされている人は読んでみても良いかもしれない。 そんあちょっと哲学的なことを読者に考えさせてしまう超瀬点的なお話を読むBGMに選んだのはJohn Coltraneの"Cressent"。何度聞いても重い音楽だなあ。 https://www.youtube.com/watch?v=VHEv110bHUA
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六〇〇〇度とは原爆のこと。長崎で主婦(亡き兄に支配されている女)と青年(ハーフでアトピー)が出会う。女の独白のような文。女の気持ちはよく出ていてとてもわかる。でも女が推測する青年の気持ちにはちょっとわからないところも。もっとずるい男だと思う私は嫌な女か?
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なんだか冒頭で心おれそうになったけど、文章が少し癖になってくる感じでした。 宗教の事とかよくわからないので、もっと勉強しなきゃだなと思いました。こなみかん
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