松井教授の東大駒場講義録 地球、生命、文明の普遍性を宇宙に探る 集英社新書

松井孝典(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社/
• 発売年月日: 2005/12/21
• JAN: 9784087203219

商品レビュー

2018/10/09

松井教授が行った東大での講義。
「惑星地球科学?」と題する講義の中身は、地球というものの存在、宇宙との関係性、文化とは？という単純な科学というものだけではなく、広義の哲学的な問いかけも含めた「地球史」と呼べる物。

書かれている内容は高校の物理がきちんと理解できていればある程度わかるレベルになっている。しかし昨今物理が忌み嫌われているらしいので、読みこなせない人もけっこう多くいそう。

2017/12/28

著者が東大駒場でおこなった一般教養の講義の内容をまとめた本です。

系外惑星の発見など、従来の科学の常識をくつがえすような発見の興奮をいきいきと伝えており、おもしろく読みました。ただ、本書の冒頭で著者が言及している「アストロバイオロジー」の内容については、あまり踏み込んだ議論がなされていなかったので、少し期待外れに感じてしまいました。従来の生物学の実態は、地球の、それも大気、海、土壌といったかぎられた領域に生存する生物だけを対象とする「地球生物学」にすぎず、比較惑星学の観点から生命の普遍性をさぐるというテーマは、壮大ですが非常に興味深く感じたので、このテーマについてもう少しくわしい内容を語ってほしかったように思います。

2014/12/01

チキュウ（地球/智求）学と称した講義をまとめたものだが、広範な知識が随所に散りばめられた好著だ．7時間目の太陽系起源論と8時間目の系外惑星系はやや退屈だったが、後は興味を持って読めた．数億年という単位で考えるスケールにやや戸惑いがあるが、ロマンは在る．