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デカルトの密室
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 2005/08/30 |
JAN | 9784104778010 |
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デカルトの密室
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商品レビュー
3.1
34件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
瀬名さんの本は、 難しくて途中で???てなるんだけど、 すごくぐっとくるところが必ずあって、それで読んでしまう。 理解できてる自信はないけど。 最後の方ついていけなくなって(泣) 最終的に、ケンイチに何をさせたかったのか? 意識はひとつじゃなくなって、ネット上に拡散して、世界中に人形が出回って。 でも、自我はひとつなんだよね? フランシーヌは自分をユウスケの物語の登場人物にすることで、永遠を手に入れようとしたのか? 単純に、ユウスケを愛したかったのか? それはいいとしても、真鍋は? 色々わからないけど、やっぱりぐっとくるところがあるから、読む。 ユウスケとフランシーヌのやりとりとか、 HALのチェスの手とか、 指輪物語の引用とか。
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作品解説(帯より):『パラサイト・イヴ』から10年。あの瀬名秀明が、新たなる「脳と心」の謎に挑む! 奇妙な密室に閉じ込められた科学者は叫び、<ぼく>は、彼を捜してさまよう――。 人工知能は、自らの意思で「殺人」を犯すことができるのか? 人間と機械の教会は、「心」はどこにあるのか...
作品解説(帯より):『パラサイト・イヴ』から10年。あの瀬名秀明が、新たなる「脳と心」の謎に挑む! 奇妙な密室に閉じ込められた科学者は叫び、<ぼく>は、彼を捜してさまよう――。 人工知能は、自らの意思で「殺人」を犯すことができるのか? 人間と機械の教会は、「心」はどこにあるのか? 「デカルトの密室」をようやく読み終えました。いや~、長かった。 作品についてですが、「だるい」です。無駄に思える(多分実際に冗長だと思う)引用が多数出てくるので、テンポは悪くなりっぱなし。作品の性質上しかたないのかもしれませんが、5W1Hがかなりわかりづらい。同じく背景描写も微妙……。 しかも、「以前○○の時に××した」という意味不明な文章が多数出てきます。(あとがきによると「メンツェルのチェスプレイヤー」の続編らしいんだけど……。帯にある「パラサイト・イヴから10年」っておかしいじゃん!) ジャンルもミステリーということですが、どこら辺がミステリーなの? って感じです。哲学もしくはテクノロジーとして読むのが一番おもしろいのではないでしょうか。 よほど頭の良い人でなければ、一日で読むのは難しいと思います。気軽に読める小説を求める方にはオススメできません。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「知能/自我の定義」「自由意志と環境の影響関係」といったロボット工学のなかでも特に面白い(と私が感じる)課題が、一つの「物語」として形になっていることに興奮を覚えた。 構想が浮かんでからの取材→執筆ではなく、研究会に触発されてからの構想→執筆という流れがありありと伝わってくる。 非人間的な女性科学者という素材はありきたりではあるけど、ネットワークを介した同期現象、語り手を利用したメタ認識の操作といった仕掛けがとても面白い。「なぜ≪私≫の意識は同時に一つしか起ち上がらないのか」という疑問からさらに「意識ありきの主体からの脱出」という欲望につながるあたりのダイナミックさにも驚かされる。 一つ欲を言えば、「密室」からの脱出方法にはもう少し説得力のあるものを用意してほしかった。 私も”青木”と同じく、デカルトの密室からの脱出はどうしたって不可能だと思ってしまう性質らしく、そもそも「物語を介した自我の同期」というのがいまいち呑み込めないというか、物語というものにそこまで強いリンク機能があるとも思えず最後の展開には理解に苦しんだ。 一方で、人間独特の「信じる」という心的作用に対して、希望だとか期待を向ける表現は妙に気に入った。ロボットのケンイチは最終的にそれを手に入れるものの、実際「信じる」という心の働きはロボットには実装不可能なスーパー機能だと思う。フレーム問題という難問も「信じる」という働きの前には一刀両断。実感を基にした取捨選択の行動原理の明快さは、終始ダークな作品の空気のなかで爽やかに感じられた。
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