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久保田淳著作選集(第2巻) 定家
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久保田淳著作選集(第2巻) 定家

久保田淳(著者)

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久保田淳著作選集(第2巻) 定家

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商品詳細

内容紹介 内容:藤原定家. 時代と生活:承久の乱以後の藤原定家. 藤原定家の自筆和歌資料二種について. 藤原定家. 藤原定家とその周辺:「三宮十五首」と「五人百首」. 権大納言藤原基家家三十首、付「東林今葉」について. 式子内親王の生と歌. 解説 田仲洋己,渡部泰明著
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2004/05/07
JAN 9784000260497

久保田淳著作選集(第2巻)

¥5,500

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2023/04/23

『王朝の歌人 藤原定家』(1984年、集英社)のほか、定家にかんする諸論文、さらに式子内親王にかんする論文一編を収録しています。 本巻に収録されている論文「「三宮十五首」と「五人百首」」のなかで、著者が定家の作品に向かう姿勢について次のように述べています。「歌の言葉そのものにあ...

『王朝の歌人 藤原定家』(1984年、集英社)のほか、定家にかんする諸論文、さらに式子内親王にかんする論文一編を収録しています。 本巻に収録されている論文「「三宮十五首」と「五人百首」」のなかで、著者が定家の作品に向かう姿勢について次のように述べています。「歌の言葉そのものにあくまでこだわるという姿勢においては、「無常観」とか「幽玄」「有心」というような普遍的な観念の下に作品を包括し、固定する以前に、歌の言葉一つ一つの持つ意味にどこまでも執し、それを掘り起こすという姿勢においては、西行の場合も定家の場合も変ることはない」。 ただし著者は、西行をあつかった『著作選集』の第1巻のなかで、西行よりも定家の歌に魅力をおぼえることを告白して、次のように述べていました。「定家の歌は阿片の魔力でもって酔わせてくれる、一種の夢幻境……にいざない、陶酔させてくれる。それに対し、西行の歌は反対に目を覚まさせる、覚醒させる、迷妄の境からひきずり出そうと心に作用する。そして、わたくし自身はいつまでもよいつづけていた、酔って現実の憂苦を忘れていたい弱い人間なので、おのずと定家へと向うのであろう」。こうした著者の好みが、多くの歌の鑑賞を含んだ定家の評伝である『王朝の歌人 藤原定家』の文章にもにじ出ているのでしょうか、西行にかんする論考とおなじく緻密な作品の解釈をおこないつつも、若干闊達な調子を含んでいるようにも感じました。 本巻の「解説」を担当している田仲洋己は、「著者の学問の根底には、人間という謎に満ちた不可思議な存在に対する奥深い関心がある」といい、そうした人間のありかたに対して「著者はしばしば節度あるしかし根源的な共感を示す」と述べていますが、『王朝の歌人 藤原定家』の文章から受ける印象を、的確に表現しているように思います。

Posted by ブクログ

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