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明治(2) 教育とものづくり、独創力をいかに育てるか NHKスペシャル
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会/ |
発売年月日 | 2005/06/25 |
JAN | 9784140810361 |
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
ほとんど奇跡的と言える無血状態で行われた革命=明治維新。 その教育も,寺子屋・藩校といったものから,技術革新と国民づくりに向けて大きく変わっていきます。 明治初頭,日本の高等教育を支えたものは外国人教師でした。日本に来た外国人教師と言えば,「大志を抱け」のクラーク博士が有名ですが...
ほとんど奇跡的と言える無血状態で行われた革命=明治維新。 その教育も,寺子屋・藩校といったものから,技術革新と国民づくりに向けて大きく変わっていきます。 明治初頭,日本の高等教育を支えたものは外国人教師でした。日本に来た外国人教師と言えば,「大志を抱け」のクラーク博士が有名ですが,それよりも,もっと影響を与えた人物がいることが,本書で紹介されます。英国のヘンリー・ダイヤーという人です。 他にも,明治期の日本のようすがわかる外国人の伝記などを紹介しながら,日本人が模倣をしながらもいかに創造的に振る舞ってきたのか(振る舞ってこれなかったか)が,紹介されています。 「第5章 個性か,学力か」には,「小学教師必携」という書物の紹介があって,小学校教師がやるべき指導法が実に事細かに書かれています。 持来ル品物ヲ机中ニ入レヨト告ゲ…「四」ニテ一斉ニ蓋ヲ下サシム なんて,やってられないよなあ。 でも,これに近いことをやっている人もいて,それが,児童を指導することだと思っている人もいたりして…
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先生から借りた本。 鎖国時代から抜け出したばかりの日本が、技術を通して教育の開発につながり、近代化していく様子が描かれている。 明治の近代化・技術革新を支えたお雇い外国人の”ヘンリー・ダイアー”(英) 彼が作りだした工部大学校の学生に訴えた理念: 「技術者は革命家である。なぜ...
先生から借りた本。 鎖国時代から抜け出したばかりの日本が、技術を通して教育の開発につながり、近代化していく様子が描かれている。 明治の近代化・技術革新を支えたお雇い外国人の”ヘンリー・ダイアー”(英) 彼が作りだした工部大学校の学生に訴えた理念: 「技術者は革命家である。なぜなら、技術者の創意によって近代社会がつくりだされてきたからである。技術者は、自分自身のためだけに存在するのではなく、社会のために存在していることを忘れてはならない。」 (その卒業生に、琵琶湖疏水の第一人者である田辺朔郎がいる。) 当時の日本は、模倣には長けていた。しかも単なる模倣ではなく、改良を加えた模倣だ。 しかし、「細部の技術には優れているが、全体としてのシステム設計には問題がある」というふうにペリーは感じたようだ。 ゲージの狭軌を広軌に変更せず、少ない予算で地方までレールを敷いてしまったことがその原因だ。 明治日本が挑んだ鉄道建設の過程とその顚末から、技術の導入という国家的大事業には①真に公共のためを思う精神と②システム全体を見渡す大きな視点が欠かせないことを教えてくれた。
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ヘンリー・ダイアーが残した 日本人に独創力がないわけではない、 が、独創力や想像力を窒息させる危険性が日本の教育にはある 、という言葉。 そして、日本の学生に対し、 「日本の学生は何でも本から学ぼうとし、 それよりはるかに大切な観察と経験をおろそかにする傾向がある」 と評価した言...
ヘンリー・ダイアーが残した 日本人に独創力がないわけではない、 が、独創力や想像力を窒息させる危険性が日本の教育にはある 、という言葉。 そして、日本の学生に対し、 「日本の学生は何でも本から学ぼうとし、 それよりはるかに大切な観察と経験をおろそかにする傾向がある」 と評価した言葉は今の日本の教育社会にも言えるのではないかと。 理論の暗記でなく、理論というものを消化反芻して応用可能にすることが大事だと。 ダイアーはフランス・ドイツの理論重視の教育と、イギリスの経験重視の教育、 このふたつを組み合わせて理想的な環境を日本で作り出そうとしていました。 「技師」を意味する「エンジニア」は私もずっとエンジンに携わる人と思ってました。 が、そもそもエンジンの由来とされるラテン語・Ingeniousに 「独創的な」という意味があることから本質的には「創意工夫するひと」であり、 ダイアーがそれを己の信念とし、理論だけの技術者となることを拒んだということに驚き。 ヘンリー・ダイアーら英国の「機械の都」とされたスコットランドの技術者たち、 私もこの本を読むまで全く彼らの功績を知りませんでした。 蛍の光、アメージング・グレースなどスコットランド文化は生活の中にあるにも関わらず。 スコットランド人の移植者の1ルートが日本に辿り着くもので本当にラッキーでした。 若い日本がこういう技術者に出会えてよかったです。 ▼ あと、鉄道。あんまりにもいろいろあんまりで笑えました。 恐れられていた鉄道が巨万の富をうむと判明してから、 先を争うように投機目的で鉄道ラッシュが作られたこと。 特に日清戦争後の好景気にはなんと450社が設立申請したときたものです。 それにより産業の根幹にあるべき鉄道が規制され、国有化が唱えだされます。 『明治1』で出てきた渋沢さんがこれにはずいぶん反対してますね。 こんなことを言ってます。 本来国の商工業の進歩発展という目的のためにある鉄道が、 何十年かに一度の戦時輸送のために軍部に取られ そのために商工業の発展が遅れれば却って国力を衰えさせる、本末転倒だ。 慌てて外貨を入れたり、民間が伸ばしていた鉄道発展を停滞させるのは、 結果的に戦争をしなければならない弱い国力に繋がるし、 おまけに株屋と軍人・政治家の癒着の危険性さえ孕んでいる。 だから国有化はやめなさい、ということ。 結果、慌てて国有化した政府は統一化の際に資金不足のため狭軌レールを採用し、 渋沢が当時既に評価しており、高度な機械を走らせれる広軌を止め、 地方に利権のある政治家が案の定そこで浮いた資金で地方への鉄道の拡大を求めた。 まんま渋沢さんの言ったとおりになってしまったということです。 これについてはかの有名なペリーが、 「日本人は細部の技術には優れているが、全体としてのシステム設計には問題がある」 と言い残すことになってます。 将来を考えれば輸送能力や速度を今後発展させていける広軌のがいいのに、 (実際に欧米諸国は広軌を採用していて、狭軌は植民地で多用されていた) 目先の利権のために鉄道の拡大をするからこんなことになる。 いつの時代もなんだか残念なことです。 ▼ それと忘れてならないのが澤柳政太郎の教育改革。 澤柳が文部省・普通学務局局長に抜擢された当時、 小学校は見かけの普及にばかり力を注ぎ、実際学校に通える生徒が少なくありました。 澤柳はその現実の中で、 いずれの国でも多少の不学者がある世界でわが国が第一に不学者をなくしたら誇れる として小学校教育の改革に乗り出します。 貧しい家庭の負担だった小学校の授業料を廃止し、 進級・卒業の試験をなくし、普段の授業重視の個性をのばす教育にきりかえたのです。 授業も濃度を薄め、量をやたら暗記するのでなく、確実な理解を身につけるものとしました。 けれど立身出世のための学歴ガ重要視された当時の社会で、 却ってその試みは中学受験の激化、全体学力の低下を招いてしまったのです。 そして澤村の「自由改革」と呼ばれた改革は定期試験の実施など 後退に向かう方針を余儀なくされたといいます。 模倣でなく改良・独創性を求めたダイアーの考えが時代の西洋化にのみこまれたみたいに。 明治の方たちもいろいろ国のために試行錯誤していたのが伝わります。 全体の水準上昇か、国を動かすエリートの育成か。 でも私は澤柳さんの考えは好きです。 こんなに識字率の高い国になったのは澤柳さんの改革が大きな一因でしょうし。 ▼ いろいろ面白かったです。 残すは第三弾の「税制改革と政治参加、真価が問われる構想力」。 既に手元にあるんですが、表紙は松方デフレのあの方。楽しみです。
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