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二匹 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社/ |
発売年月日 | 2005/12/05 |
JAN | 9784309407746 |
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商品レビュー
3
13件のお客様レビュー
「二人」ではなく「二匹」であることにより築かれる二人だけの濃密な世界。閉鎖的で誰も介入できない世界。ある意味、青春。
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鹿島田作品は二作目となる。 以前読んだ「一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する」よりは大分とっつきやすいくらいスラスラ読めた。最初は孤独な高校生を描きつつ、物語としてはそこから逸脱していく非現実。つまり幻想世界に導かれた内容になるのだけれど。 大体自分の感じたことは解説を読んで納...
鹿島田作品は二作目となる。 以前読んだ「一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する」よりは大分とっつきやすいくらいスラスラ読めた。最初は孤独な高校生を描きつつ、物語としてはそこから逸脱していく非現実。つまり幻想世界に導かれた内容になるのだけれど。 大体自分の感じたことは解説を読んで納得するに至った。 そのまま読んだら、意味が分からない寓話に終わったと感じる。本作を、J文学の一つとして、解説者はその様なニュアンスとしては記している。文藝賞の当時の選考はまさにそういう内容を描く作者が集結している印象を感じた。 個人的に思った感想を書けば、孤独な主人公の明、周囲から見れば異常だが無害で可笑しい行動を取る純一。この位置の違いには殆ど変わりが無く、ポジションの配分に他ならない。一緒と感じられる物事の存在だとしても、見方によっては全く異なる対応・態度を取られるという風に感じた。本書の物語の仕組みとして、一層深い観点から、その人物の周囲、もしくは似た環境にある中心が変化を遂げたとき、その広い周りにいる人物は頼り(宛て)にしていた分、その方向性に迷いが生じる。その不安定さがより顕著に出ているな、と。何かを頼りにしている。その頼りが移り変わるのか、それとも無くなるのか、これは落ち着かない事象だな、と、それだけ思った。 ただ、内容としては抽象的で、具体性が無く、高校生にしては幼さを感じる。もしくは醜いとも思う残酷さを感じた。面白みは無かった。笑える要素も、ツボの違いのせいか、全く引っかからなかった。
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このような異常な紐帯なんて、私達は想像する術すら知らないのがほとんどだろう。 将来的にカノン化される可能性を秘めているとは感じた。
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