なにももたないくまの王さま にいるぶっくす

エリック・ファン・オス(著者), エレ・ファンリースハウト(著者), 野坂悦子(訳者), パウラヘリッツェン

• 販売会社／発売会社: ソニーマガジンズ/
• 発売年月日: 2006/01/10
• JAN: 9784789727396

商品レビュー

2023/11/27

「自分の好きなことがなんにもできないから」とお城を飛び出したくまの王さま。
自分で見つけた新しい住まいで何でも自分でする暮らしを満喫する王さまを見ているとわかってくる。大きなお城に住んだりたくさんの召し使いがいても、立派な馬車を持っていても、好きなことをする喜びがないと心は満たされないんだなぁ。
ばかにする町のひとたちを黙らせた「自分の好きなものがあれば、後はなんにもいらないんだよ！」と朗らかに笑う王さまの揺るぎない自信がカッコいい。
最後はお妃さまの選択にハッピーな気持ちでいっぱいになった。
8歳。

2016/07/11

研修で高学年以上向けだと知り、借りてよんでみた。

お城をとびだしたくまの王さまは、これまで持っていた物を手放し、何でも自分でやって暮らし始めた。
「じぶんの　すきな　ものが　あれば、あとは　なんにも　いらないんだよ！」

現状から逃げているとも言える。
でも、大切なものに焦点を当てて生きていく喜びを感じる。
価値観は人それぞれ。
私はけっこう好きだなぁ。

2012/06/23

４年２組に読みました。

あまり長くない、絵本です。
平仮名ばかりですし、使われている言葉も、簡単です。
でも・・本当は６年生に読もうかと思ったくらい、
ちょっと難しい絵本でもあります。
４年生には先月、面白くて可笑しな絵本を
別な方が読んだので、今回、私は趣向を変えて
ちょっぴり哲学的な要素を含む絵本を選びました。

熊の王様は、ある日、お城を出て一人暮らしを始めます。
大切な「友達(ペット)のうさぎ」と「すみれの鉢植え」
だけを持参して始めた、狭い部屋での一人暮らし。
何でも自分でする事が嬉しくて仕方ありません。

そこに次々と登場する脇役さん達との掛け合いが
４年生の子ども達には、理解できたかどうか？！
例えば、うさぎに紐を付けて散歩をしている王様を見て
「まあ！うさぎを繋いで一人で散歩するなんて！」
というオバサンに対して、王様は
「そうだね！うさぎは友達なんだから
　紐で繋ぐのはおかしいよね！」と言って、
「放し飼い」にしちゃいます。
オバサンは、そういう意味で言ったんじゃないのにね？
こういう会話が続きます。
簡単なようで、やっぱり難しかったかな？