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歴史を学ぶということ 講談社現代新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2005/10/20 |
JAN | 9784061498112 |
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歴史を学ぶということ
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日本出身者として初めてアメリカ歴史学会会長も務めた、現ハーバード大学名誉教授(専門は米国外交史)の入江昭氏が、「日本や米国で私が受けた教育、長い間教師をつとめてきた米国の大学の雰囲気、学問に対する私の姿勢、専門分野での研究に従事する過程で形成された私の歴史認識などに触れながら、現...
日本出身者として初めてアメリカ歴史学会会長も務めた、現ハーバード大学名誉教授(専門は米国外交史)の入江昭氏が、「日本や米国で私が受けた教育、長い間教師をつとめてきた米国の大学の雰囲気、学問に対する私の姿勢、専門分野での研究に従事する過程で形成された私の歴史認識などに触れながら、現在の世界を私がどう理解しているかを、とくに若い世代の人たちに伝えるのも、無意味なことではなかろうと思って」記したものである。 著者は歴史家としての信条の原点を、小学5年生で迎えた終戦直後の歴史の授業において、「「史実」というものは戦争の結果如何で書き換えられうるものだ、と身をもって実感したこと」という。 そして、高校卒業後に米国に渡って以来現在に亘り研究を続ける歴史(学)の目的を、過去に起こった事実を解明することと、解明された事実を現在において意味づけることであり、歴史(認識)とは過去と現在の対話なのだと語る。すなわち、過去に起こった事実(真理)は一つしかなく、過去そのものを変えることはできないのであり、それは歴史学の出発点であるが、その事実をどのように理解するのかは、だれが、いつ、どこで過去を理解しようとしているのかによって変わり得るものであり、よって、多くの種類の歴史認識ができるのは当然のことなのだという。英国の歴史家E.H.カーが、今や歴史学の古典と言われる『歴史とは何か』で述べていることが、わかりやすく述べられている。 そして著者は、現在の世界の状況を踏まえて、自らの問題意識を「文明間の対話の可能性」であるといい、文明の違いやナショナリズムの障壁を越えて、「各国個別の歴史解釈をするのではなく、地球レベルで国際的な歴史観が育成されるべき」であると主張する。 米国で活躍する歴史学者・国際政治学者の歴史哲学が、わかりやすく説かれている。 (2007年6月了)
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友人から薦められて読んでみた。 徹底して歴史を学び続ける著者。日本人としてハーヴァード大学の教授に。歴史との出会いは、人との出会いでもあった。 歴史家にとっての歴史とは、「過去の位置付け」であり、「過去と将来との対話」でもあるという。学問に徹した人だから言える深い言葉が並ぶ...
友人から薦められて読んでみた。 徹底して歴史を学び続ける著者。日本人としてハーヴァード大学の教授に。歴史との出会いは、人との出会いでもあった。 歴史家にとっての歴史とは、「過去の位置付け」であり、「過去と将来との対話」でもあるという。学問に徹した人だから言える深い言葉が並ぶ。 「トランスナショナル」=国境を越えた=という視野についての言及も興味深い。インターナショナルが「国家間」という意味を持っているの対して、トランスナショナルには、「国家の枠組みとは別個の流れ」という響きがあるという。国境を越えた世界史を研究するというアプローチに期待を膨らませる著者。 そんな視点から、「歴史認識問題」についても鋭い見方を提示している。著者は、過去に起こったことの解釈が様々であったとしても、特定の解釈をすべての人に押し付けてはいけないと強調している。そして、経済、交通、通信、その他の面で世界がつながりあってきている現在、歴史認識だけが、グローバル化する前の状態に置いておくのは矛盾であり、困難になっていくと著者は考えを述べている。 未来をどのようにしていきたいのか、という意志が、現在をどのように見て、過去を解釈してくのかということにつながるのかもしれない。国境を超えて同じ気持ちで、これからのことを考えていく人々のつながりが広がっていくことが大切なのだろう。
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歴史学というものを考えるにあたっては溪内譲『現代史を学ぶ』岩波新書の方が断然良い。あまり中身がない。
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