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ゲド戦記外伝 ゲド戦記
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2004/05/27 |
JAN | 9784001155723 |
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ゲド戦記外伝
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商品レビュー
3.7
15件のお客様レビュー
物語の中の時間で言うと、第4部と第5部の間に読むのが良いのかも知れない。 しかし日本での刊行順は第5部が先。 まえがきは作者が「ゲド戦記外伝」を書くにあたってのエッセイのようなもの。年月をかけて作者も物語ない世界も変化するんですよ、ということが語られる。なお、この喩えとして「ド...
物語の中の時間で言うと、第4部と第5部の間に読むのが良いのかも知れない。 しかし日本での刊行順は第5部が先。 まえがきは作者が「ゲド戦記外伝」を書くにあたってのエッセイのようなもの。年月をかけて作者も物語ない世界も変化するんですよ、ということが語られる。なお、この喩えとして「ドン・キホーテは馬に乗ってアルゼンチンまで出かけ、ボルヘスに会った」と語られていた。ボルヘス!なんか全然関係ない本でボルヘスの名前がふっと出てくることは何度かあり、本当に文学界に影響を与えた人だなあと思う。 『カワウソ』 ゲドたちの時代は、魔法使いはローク島の学校で学ぶことになっている。このロークの魔法学校ができる前、できた時の話。 カワウソはある魔法使いから掛けられた呪いを外そうとするが、愛する女性を失ってしまう。 その後は身を隠し続け、魔法学校設立にも係ることになった、という話。 物語世界の中での魔法使いのルールや、一般人の暮らし方、そして魔法使いや呪い師の受けた過酷な扱いが語られる。 『ダークローズとダイヤモンド』 高い魔法の素質があるダイヤモンドは、しかし魔法学校で力を磨くことよりも、愛する女性のダークローズとの暮らしを取るのだった。 尊敬されるが人間としての生活や人付き合いを断念する魔法使いになるか、平凡で貧しくとも手に届く範囲の心の安寧を取るか…、ロマンス物語でもある。 『血の骨』 ゲドやテルーの師であったオジオンの若き日の物語。 魔法使いダルスに弟子入りしたオジオンは、師匠とともに大きな地震を防ごうとする。 『湿原で』 村に現れたガリーは家畜を治す呪いを行い、村に留まる。 ある夜宿屋にタカと名乗る男が訪ねてきて、宿のおかみさんに、40年に渡るある対決の話を聞かせる。 それは、ロークの魔法学校で、イリオスという才能はあるが攻撃的な魔法使いが、ゲドを始めとする賢人たちに挑戦を仕掛けて暴れて負けそうになったら逃げ出したという話だった。 「あの人を起こしてきましょうか?」 しかしゲドの目的はイリオスを倒すことではなかった。 そしてイリオスも小さな村で人々の役に立つ呪い師であることが自分の存在だと分かったのだ。 ==この短編の語り方が好きなんです。ボルヘスでいうと「敷居の男」のような、他人事のように話をすることで、それは今起きている事実だということを相手に知らせる、というような。 強い素質の魔法使いは、自分の知らない魔法や強い魔法使いに攻撃的にならざるを得ない、というところが因果だなあと思いました。 『トンボ』 女でローク島の魔法学校の門の中に入ったアイリアン。 先に読んだ第5部で出てくる女性のお話。 実は彼女は竜と人間両方である。自分が何者か知ろうとして、新しいことをしようとして、本当の自分を知る話。 後書き『アースシー解説』 ゲド戦記における「アースシー」の世界がどのようなものかの解説。 宗教観、歴史、文字や言語と何故そうなったかの民族的哲学観のようなもの、昔の英雄譚など。
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小説は人生よりも少しだけ説明が付帯されるけれども それでも同じで見えたところだけで全てを判断し 自分なりの想像でつなぎあわせ物語に仕立てるものだ そんな好奇心を掻き立てる隙間を埋めているのが この五つの短編と用語集的な解説からなる外伝である 本来の出版順ならば四巻の後にコレが...
小説は人生よりも少しだけ説明が付帯されるけれども それでも同じで見えたところだけで全てを判断し 自分なりの想像でつなぎあわせ物語に仕立てるものだ そんな好奇心を掻き立てる隙間を埋めているのが この五つの短編と用語集的な解説からなる外伝である 本来の出版順ならば四巻の後にコレが挟まって 五巻を読むのが筋なのだろうが 何故かニホンでは最後に外伝を読めということらしい このいかにも西洋風なメルヘン小説は 童話と言う世界を借りて 自然とそれを所有支配しようとする「男社会」の現実と その矛盾を解き明かそうとしているようだ パラドックスによって生み出されているこの世をとらえ どうあれば皆の対等性と自在性を保つイジメのない 五分五分の冒険を愉しめる環境を取り戻せるかと 試行錯誤している物語だと読むこともできるだろう 翻訳とは思えないほどに日本語だったしその解釈も深く 愉しんで読むことができたのだけれども 主語化された述語が重なることが多く そのテニヲハが文の流れを壊していたような気がする 名言:例えば 掟は破られるためにある 不正が掟をつくり 勇気が掟を破る
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- ネタバレ
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図書館から借りました ファンタジー。魔法物。ゲドより前の話や、ゲドが大賢人であったころの話。短編集。 一方的に「男の世界」に傾いていた天秤が。(一巻~三巻まではそう) バランスをとるためにか、「女の偉大さ」に振り子のように傾いた感じですか。(帰還からは生活に根ざして、女性賛美的になった) ロークができるまで。 ロークが女を排斥した理由。 暗黒時代。 オジオンと師匠の話。 そんなのが載っている。 オジオンの師匠が地震を食い止めた話はよくよく聞くので、ああこれが、と思う。 こんな風に犠牲になっていようとは。 トンボという名の少女の話。 原作にはまんま「ドラゴンフライ」らしい。彼女と、魔女のバラとの友情とかはほんわかとしている。彼女は誰とでも友達になれる感じがする。そしてロークに行って、死の国から帰ってきてしまったトリオンに引導を渡して、竜になる。 ああ、ラストだなあと思いながら読んだ。 アースシーの風より先に、こっちを読んだ方がよかったのだなー。 トンボ→アイリアンは、アースシーにも登場するから。 大変美味しい物語群でした。読み終わってしまったなー。あーあ。。
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