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キャラメルの木 講談社の創作絵本
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2004/08/10 |
JAN | 9784061322998 |
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商品レビュー
3.5
6件のお客様レビュー
おばあちゃんの嘘は優しい嘘だった。 弟さんだってちゃんと分かってた。 でも残された方はいつまでも心残りになってしまうよね。 こんな悲しい事が起こってはいけない。二度と。 この話とは関係ないけど、「サンタさんのプレゼントってどうやって用意してるのかな?」という下の子に対して上の子...
おばあちゃんの嘘は優しい嘘だった。 弟さんだってちゃんと分かってた。 でも残された方はいつまでも心残りになってしまうよね。 こんな悲しい事が起こってはいけない。二度と。 この話とは関係ないけど、「サンタさんのプレゼントってどうやって用意してるのかな?」という下の子に対して上の子が「世界中の武器をオモチャに変える魔法の力を持ってるんだよ!」と言っていた。 母もその考えを支持します。 世界中の兵器が玩具に変わりますように。 子ども達の笑顔になりますように。
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「おばあちゃんはね、むかしうそをついたの。 その右がわの大きな木が まだとっても小さな木だったころ、 せんそうがあってね」 「せんそう‥‥」 ぼくはおばあちゃんを見た。 「そう、おばあちゃんのおとうとのたかしは しんちゃんとおなじ6さいだったの」 (略) (病気でガリガリに痩せた...
「おばあちゃんはね、むかしうそをついたの。 その右がわの大きな木が まだとっても小さな木だったころ、 せんそうがあってね」 「せんそう‥‥」 ぼくはおばあちゃんを見た。 「そう、おばあちゃんのおとうとのたかしは しんちゃんとおなじ6さいだったの」 (略) (病気でガリガリに痩せたたかしに) 「いったの。 『たかし、あの木、見えるでしょ。 にわのあの木、キャラメルがなるんだって。 キャラメルの木なんだって』って。 たかしの目がキラッてかがやいた」 その夜たかしは死んでしまう。 その嘘をおばあちゃんはずっと悔やんでいた。 でも、ホントに悔やんで悔しかったのは 多分「嘘」じゃない。 今年6月、終戦当時7歳だった女性から空襲の話とかいろいろ聴く機会があった。その時、戦争が終わった後で覚えていることを聞いたら、こんなことを真っ先に話してくれた。 「アメリカ人がやってきて、チョコいっぱい持ってきて、大きいチョコ板を一枚貰った。みんな涙を流して喜んだよ」 事情があって3回同じ話を聴いたのだけど、3回やはりこの話が出た。それほどまでにチョコの甘さは衝撃的だったのだろう。77年間事あるごとに思い出しているのである。吉沢久子さんの日記でも、自分の1か月の給料は120円なのに、闇では、砂糖一貫(3.75キロ)400円したとあった。7歳だった女性は、砂糖なんてその時まで食べたことがなかったのかもしれない。都会で食べていたキャラメルが、急速に無くなる前、たかしの記憶に残っていた味はどんな味だったのだろう。 おばあちゃんはずっと悔しかったのだろう。 砂糖が手に入らない悔しさをどうにも出来なかったから。 戦争はどうにかしたいけど、 どうにもできないことの根本だ。 とうにもできなかったことを悔やんで、 たかしにずっと謝っていたのだろう。 しんちゃんは、そのあと死にゆくおばあちゃんのために やさしい嘘をつく。 cinejazz0906さんのレビューで読ませていただき紐解きました。
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※このレビューにはネタバレを含みます
しんすけが、夏休みにきいたおばあちゃんの秘密。それは、戦争中におばあちゃんがついた、一つのウソのおはなし。 戦争の時、おばあちゃんの弟、たけしは しんすけと同じ、6才だった。食べる物がなくなってきて、みんなお腹をすかせていた。病気で寝ていた たけしは、キャラメルが大好物。寝ながら、「キャラメルが食べたいなあ・・・」って言ってた。だから小さかったおばあちゃんは、庭から見える木をさして、「あれはキャラメルの木だよ。もう少しでキャラメルがいっぱいなるよ」と言った。そして、その夜、たけしは死んだ。おばあちゃんのウソは、ちゅうぶらりんのまま。 おばあちゃんは、お仏壇のたけしに、キャラメルを供える。 そして、そのおばあちゃんが病床にいた。しんすけはパパと、おばあちゃんの庭の木にキャラメルをつけたあげる。「おばあちゃんはウソをついてないよ」って。 おばあちゃんは亡くなり、しんすけは、お仏壇のおばあちゃんに、キャラメルをお供えする。
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