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猫に名前はいらない

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社/ |
発売年月日 | 2004/10/10 |
JAN | 9784560047941 |
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猫に名前はいらない
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商品レビュー
4.4
5件のお客様レビュー
原題は「STRAY」。 さすらい猫のパフテイルが孫息子のキッチナーに自分のこれまでの猫生を語る、というお話。 便宜上、主猫公のさすらい猫をパフテイルという名前で呼ぶけれど、彼は邦題のとおり「猫に名前はいらない」と思っている。 彼に言わせれば、名前をつけて呼ぶのは人間の勝手な所有...
原題は「STRAY」。 さすらい猫のパフテイルが孫息子のキッチナーに自分のこれまでの猫生を語る、というお話。 便宜上、主猫公のさすらい猫をパフテイルという名前で呼ぶけれど、彼は邦題のとおり「猫に名前はいらない」と思っている。 彼に言わせれば、名前をつけて呼ぶのは人間の勝手な所有欲のあらわれでしかない。 彼はまた、人間に頼らず、猫らしくさすらいのノラとして生きることを決めている。 猫らしいことを身上にしているパフテイルなので、猫らしい狩りの様子なども出てくるけれど、そこはあとがきで訳者の小竹さんが書いているように、小動物に対する人間的な感傷はちょっとどこかにしまっておいて読んでほしい。 パフテイルも最初からさすらい猫だったわけではなく、兄弟猫のブーツィーとともに飼い猫だったこともある。 その兄弟猫のブーツィーの身に起こった不幸はすごくひどい。物語だとわかっていても腹が立つ。 似た話として「くるねこ」の胡てちゅを思い出したので、もしかしたら物語の中だけでなく実際に起こっているのかもと思うと、またまた腹が立って悲しくて仕方がない。 猫たちに同じ「人間」として括られたくない(怒&悲)。 ひどい話としてはその後、研究所で実験動物として扱われる話も。 研究所から逃げ出すチャンスが巡ってきたとき、外にいる犬に怯え檻にもどろうとする若い猫を鼓舞するパフテイル。 「『大いなる静けさ』に行き着く結果になっても、自尊心ある猫には他に道はないんだ」 そしてパフテイルはけんめいに走る。 ――これからはぜったいに、どんなものにも、だれにもつかまりはしない。二度とごめんだ。こんどつかまったら『大いなる静けさ』を選ぶだろう。 パフテイルの猫らしい矜持が胸を打つ。 さすらいの志を新たにした直後に、出会った運命の恋猫。生涯愛するタミー。 パフテイルの猫生の節目には必ず誰かの『大いなる静けさ』が影を落とす。 『大いなる静けさ』が誰にでも起こる、やってくるものだというタミーの言葉を信じることができない。 彼女は、生きているものがいつか死んでゆくのをちゃんと受け止めてこそ、再生と新しい命の素晴らしさがわかることをパフテイルに教えようとする。 でもパフテイルにとってその考えは不安をかきたて深い悲しみを与えるだけ。 そんなパフテイルを襲う今までのどんな悲しみよりも耐え難いできごと。 心が麻痺して痛みを感じることもできないほどの大きな喪失。 立ち直ることができたのは、まさに愛する彼女の教えてくれた再生と新しい命の素晴らしさ。 クリスマスのその光景にパフテイルとともに見入って、じーんとした。 数少ない良い人間として出てくるシスター・キャロライン・メアリ。 彼女がパフテイル(マイルズ)を見送る場面が一番好きな場面。
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…やっぱり魚を食べる日本の猫のほうが好きです。飼い主や登場人物も…。駄目だ。やっぱり西洋人の感覚はどうも好きになれない。トレーラーハウスとか、単語出てくるだけでもう、ちょっと…。シニカルな感じの主人公(猫)の個性は面白かったけど。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
さすらう雄猫が孫猫に自分の人生を語る物語。 読んでいるとこの上なく優しい上質の人間と、この上なく残忍な人間の二者が交互に出てきます。この猫は実験体にされたり、目の前で兄弟や愛しい彼女を殺されたりします。 それでも傷つき疲れたときに、癒しの手を差し伸べるのもやっぱり、人間で。 ラストはちょっと涙もの。 猫の名前はあるんですが、この猫は名前をつけられるのを嫌がります。自由猫。 もっとも愛した雌猫の忘れ形見、母親そっくりの娘を主人公猫は見守り、その娘が生んだ子供に自分の生きてきた道を語り聞かせる。 いつかまた旅に出る、というけれど。 娘のそばを離れたりはできなさそう。 不覚にも無夜は終わりのほうで涙をこぼしましたよ。童話っぽくも見えるけれど、大人向け。
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