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福沢諭吉の真実 文春新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2004/08/20 |
JAN | 9784166603947 |
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福沢諭吉の真実
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福沢諭吉の真実
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商品レビュー
2.8
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「市民的自由主義者」か「侵略的絶対主義者」かで評価の分かれる福澤だが、その真実を明らかにしようとする試みで、結論としては正しいのは前者であり、後者は創られた福澤像であるという事を史料的な根拠を示しながら論じている。その犯人は石河幹明であり、無署名記事や全集の編集過程で後者の福澤像...
「市民的自由主義者」か「侵略的絶対主義者」かで評価の分かれる福澤だが、その真実を明らかにしようとする試みで、結論としては正しいのは前者であり、後者は創られた福澤像であるという事を史料的な根拠を示しながら論じている。その犯人は石河幹明であり、無署名記事や全集の編集過程で後者の福澤像が創り上げられ、後世の研究者がそれを活用(誤用?)していく事により増幅していったという内容である。 史料批判の歴史研究でありながら、ちょっと謎解きミステリー的なテイストもあって読み物としては面白いし、説得力のある内容ではあると思う。ただし、不可解なのは石河の暴走?を福澤はなぜ止められなかったのか?という点であり、福澤が『時事新報』を息子に継がせたいがために権力者である石河の横暴を黙認したのではないか?というオチにはなっているのだが、それはそれで情けないという印象もある(本件に限らず、福澤は子供達に大変甘いところがあり、タダの親バカに思える部分が多々ある)。 「市民的自由主義者」か「侵略的絶対主義者」の論争は今でも続いているようであるが、前者派が慶応や丸山系である東大法学部で、後者派が東大文学部といった源流の違いによるある種のイデオロギー対立によって引き起こされているというのは興味深く、特に後者の立場はツールとして福澤思想を利用している側面が大きいように思えた(そう思わせるのが著者の意図なのだろうが)。 他方、福澤をナショナリストと評する一派も存在するわけで、これは後者的解釈を肯定的に評価しての事なのだろうが、となると、この三つ巴の論争は後者を巡る解釈論争が盛り上がってしまい、前者が埋没してしまっているような印象も受ける。これも「リベラルの分裂」故の結果なのかもしれないが。
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福沢諭吉が遺したアジア蔑視の論説は「本当に福沢諭吉が書いたものか」について解明を試みた本。 本書は、福沢諭吉全集や福沢諭吉のアジア観を論じたさまざまな本をもとに、福沢諭吉のアジア観が本人の思想か別の人物の思想かを読み解いていきます。
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後書だけを読んでみても要旨ははっきり分かるが、いづれにしても一万円札に君臨する人物の全集編纂、或いは病気などの情報がかくも杜撰に取り扱われてきたということに驚く。著者の意図は分かるが、やはりあの大きな面へはしっかりした近代批判の文脈においてチャレンジしなければならない。
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