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「赤毛のアン」の秘密
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2004/03/24 |
JAN | 9784000220217 |
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「赤毛のアン」の秘密
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プリンスエドワード島を訪れるのは圧倒的に日本人女性が多いという。なぜ「赤毛のアン」が日本人女性に受け入れられるのか、日ごろ女子大学生を教える著者が、モンゴメリの評伝という形をとって、日本人女性の結婚観、仕事観、幸福感の特異性を考察。 小倉氏は「赤毛のアン」は通俗的な物語である、...
プリンスエドワード島を訪れるのは圧倒的に日本人女性が多いという。なぜ「赤毛のアン」が日本人女性に受け入れられるのか、日ごろ女子大学生を教える著者が、モンゴメリの評伝という形をとって、日本人女性の結婚観、仕事観、幸福感の特異性を考察。 小倉氏は「赤毛のアン」は通俗的な物語である、といい、しかしその通俗性の裏に隠されたアンという少女の心性がわからなければ、学生や友人たち、ひいては戦後日本女性の心性は解明できないと結論するようになった。 小倉氏はアンの世界にうっとりする、ということはないと見受けるが、アンの世界とモンゴメリ自身のことを調べ、さらには村岡花子にまで手を伸ばし、調べれば調べるほど調べることが止められなくなる状態に陥った、ひとまず「モンゴメリ篇」で出版した、とある。・・アンの世界にどっぷり浸ることはなくても、モンゴメリとその作品である「アン」の世界には興味が尽きなくなる、という性質が「アン」にはある、ということか。・・私もそうなりかけている。 前半、モンゴメリの評伝のところは読めるのだが、後半、フェミニズム的分析になると、そこまで分析する? 深読みでは?という気も。でもそれが学者なのかも。 メモ ・ロマンチックの呪縛 赤毛のアンの世界には日本に無い風景や果物、家や家具が満ちている。 「女性であること」と「作家であること」の両立不可能性に自殺という結論を出したバージニアウルフとモンゴメリ。その問いに対し日本では「男性に愛されること」と「何者かになって社会から承認されたい」という欲望の両立困難性に矮小化されている。 ノスタルジアが「人は知らないものを望むことはできない」ものなら、日本人はアメリカという支配国がひそかに劣等感を抱く(欲望の現れである)イギリスに、アメリカを媒介にして欲望し、そのイギリスを媒介にして、近代初期の高貴な精神を最もよく体現しているプリンス・エドワード島を欲望してきたのかもしれない。 「イマーゴ」(1991.5月号~1993.1月号 青土社刊)に連載された「アンの迷走ーモンゴメリと村岡花子」を改稿加筆したもの。
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書かれてからずいぶんたっているはずですが、面白かったです。その昔中学生だった頃、女子にはアン・シリーズがとても薦められました。自分でも同性で年が近いため、アンに身近なイメージをいだきつつ読み、いかにもその頃の女子中学生が、身近な環境として「素敵」と思い易いような生活環境を楽しみつ...
書かれてからずいぶんたっているはずですが、面白かったです。その昔中学生だった頃、女子にはアン・シリーズがとても薦められました。自分でも同性で年が近いため、アンに身近なイメージをいだきつつ読み、いかにもその頃の女子中学生が、身近な環境として「素敵」と思い易いような生活環境を楽しみつつ読み、でも、いつも心に浮かんでいた「?」が少し解明したような気がしました。 その頃の疑問は第一に「西洋人の少女はこんなにやたらとしゃべり、こんな発言をするのか?」「それともアンが特別なのか」でした。それから、アンの行動や発言が、素敵でしょ?と提示されているから素敵なのかもしれないけど、何だか自分には今一つしっくりこない、ということでした。でも、その頃の自分は周りに薦められたアンが「これが戦前に育った母の頃とは違う、近頃推薦されるスタンダードなのかなあ」と思い込んでしまったフシがあります。
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※このレビューにはネタバレを含みます
赤毛のアンの研究書。いろいろな人のいろいろな意見を拝見できるのは為になる。研究なので批判的な面もあるが、それが魅力を失わない理由まで突っ込んでいないところを紹介しているような気もした。 青土社の雑誌「イマーゴ」に1991年5月から1993年1月に連載した記事を加筆訂正したもの。 日本の女子学生を対象にした記述が多いので、別の視点を提供したい気もする。 参考文献一覧がないので作成しました。http://bit.ly/YSE47k
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