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さよなら妖精 ミステリ・フロンティア
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さよなら妖精 ミステリ・フロンティア

米澤穂信(著者)

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さよなら妖精 ミステリ・フロンティア

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2004/02/25
JAN 9784488017033

さよなら妖精

¥770

商品レビュー

3.5

118件のお客様レビュー

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2023/12/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんてほろ苦い…ほろ苦いという言葉じゃ足りないな。痛烈な経験をした気がする。 主人公の守屋と同じ、異世界への憧れはわたしも持っていて、それを守屋自身が客観的に自己満足と批評し、友人たちが「手の届く範囲の外に関わるのは嘘」「あなたとても幸福そうね」と容赦ない言葉をかけるのは、かなり痛いところをつかれた感じがした。 異世界に憧れることなく、与えられたコミュニティの中で暮らしていくと決めている文原が、自分の性質がこうだとしっかり持っているのも主人公の対比で、そんな文原に対して共感はできないし羨ましいと思うこともないけど、ジタバタしている自分が恥ずかしくなる…本当に守屋の感情を追体験している感覚になる。 自分が異世界に憧れるのはなぜか?観光のようにちょっとのぞければ満足なのか?自分が持つ感情を分析してみたくなる。 異世界への憧れを、マーヤの死でばっさり傷を入れたのもなんだか…本当にすごいなと思った。異世界に関わるということ、その残酷な面を見せつけられた。 だからと言って憧れを持つことを否定しているわけではないし、これは高校生を主人公にした小説だから、この苦さを描きたかったことはわかる。 じゃあこの先どうするか?というのは守屋と読者自身が考えなければならないのだろうな… 改めてタイトルを見返してみると、なんか皮肉のような…守屋の世界に現れたマーヤを妖精と表すことが、やっぱり守屋の経験を遠いところから揶揄しているような、そんな印象を受ける。 わたしが読んだのは単行本版で、文庫の方はマーヤ視点の話もあるらしいので、ぜひ読んでみたい。 古典部シリーズもそうだけど、米澤穂信先生が書く高校生は、小難しいことをたくさん知っていて、考えていて、知的好奇心をくすぐられる。

Posted by ブクログ

2022/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本を読むのは二度目。最初は発刊直後。 世界のかの国で興っている侵攻に触発されて、所は違えど紛争、内乱で失われて行った国や命のあったことを思い出して再読。 民族意識、政治的意図、経済問題、様々な理由でそのいさかいは起こるのでしょうが、何も罪のない命が失われてゆくのに同じ人間として憤りを持たねばならない。その事を再確認するためにの再読。 国、言葉は違っていても、この本のマーヤという少女のように、ひとりの人間として友人と会話を楽しんだりお酒を飲んだり、日常の謎を解き明かしたり、冗談を言い合ったり… 命をなくしていった、市井の人々にはもうそんなことさえ出来ないのかと。 対岸の火事とは思わずに遠い国の事とは思わずに、『平和』を祈らずにはいられない。

Posted by ブクログ

2021/04/17

'21年4月17日、読了。 読みながら、「これって、ミステリー?」と、思ってしまった…でも、「あとがき」を読んで、なんとなくですが、解った気がしました。 とても、良かったです。最後の最後に、少し、「謎解き」(らしきもの?)が出てきますが…甘酸っぱい、青春を描いた小説...

'21年4月17日、読了。 読みながら、「これって、ミステリー?」と、思ってしまった…でも、「あとがき」を読んで、なんとなくですが、解った気がしました。 とても、良かったです。最後の最後に、少し、「謎解き」(らしきもの?)が出てきますが…甘酸っぱい、青春を描いた小説、と僕は読みました。守屋君の、熱い気持ち…その、甘酸っぱさ、みたいなものを、感じ、思い出し、年甲斐も無く、撃たれてしまいました。 わからない箇所が…276~279ページ(白河と守屋が、マーヤの出身地を推理していく箇所。正確には、277ページの12行目と17行目、279ページ14行目)に、白河の事を守屋が「マーヤは…」と語るところが、3箇所?ありますが…これは、何?まさか、「誤り」ではないよな…。(東京創元社ミステリ・フロンティアの単行本 '04年2月25日発行の、初版で読みました。図書館で借りて。)白河が守屋の眼には、マーヤに見えた、マーヤとダブった、という表現? 4月20日、追記…後から出版されたであろう文庫本で、上記の箇所を、ざっと立ち読みで、ではありますが、確認したら…直ってました。どうやら、単なるミスだったようです。初めての経験でした。こんなこと、あるんだなぁ…。

Posted by ブクログ

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