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湯布院の奇妙な下宿屋 長編推理小説 光文社文庫
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湯布院の奇妙な下宿屋 長編推理小説 光文社文庫

司凍季(著者)

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湯布院の奇妙な下宿屋 長編推理小説 光文社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社/
発売年月日 2004/03/20
JAN 9784334736491

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2024/12/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

「嘘の上塗り」という言葉があるが、この小説の真相が正にその言葉がぴったりだと思った。 二重に仕掛けられた本作のトリック、作者の中では結構自信があったのだろうが、私に云わせれば、無理を通すために道理を引っ込めさせ、強引に驚愕の真相へ持って行ったという感じしかしなかった。 本作に用いられている「書き手=犯人」のトリックはクリスティの某作品がつとに有名だが、本作ではどうも鮮やかに決まったとは云い難い。作中で探偵役の一尺屋が持論を確立させるために何度も真相を云い直しているのも気になる。曰く、 「君を見た瞬間、それは叔父さんは驚いたのだろうね。弟に息子がいたなんて知らなかったんだから。そのショックで心臓が止まっても仕方が無い」 「信号音は君が叔父にナイフでも突きつけて聞きだしたのだろう。・・・殺される!という恐怖が叔父を死に至らしめたのかもしれない」 といった具合だ。 この間、1ページも無いのである。 しかも逢ったことのない叔父の家の間取りやら数々の企み、そしてそれらを成功させる数々の仕掛けを遠方で母親の話を聞いただけや関連の書物を読んだだけ、はたまた何度か由布院に訪れただけで解るだろうか? 人間なんて新しい環境に慣れるのでさえ、2ヶ月は最低必要である。東京でフリーターをして日銭を稼いでいる若者に果たしてこれだけの事が出来るのか? 現実味の無い話である。 あと狭霧荘の住人たちの隠されたある秘密―麻薬の売人組織―というのも半ばにして解ってしまった。というよりもこれは確か折原一の某作品(『鬼面村の殺人』)と全く同じ真相である。 そしてこれを生業にせずに全くの趣味でやっている狭霧吉宗。趣味で殺人やマインド・コントロールや大麻の栽培から販売までやるというのは小説という作り物のための設定でしかなく、小説を読むというより謎解きゲームの解答を読んでいるようだった。 こういった辻褄併せのような論理の積み重ねが読書の興趣をそそるどころか、ああ、無理をしているなぁという苦労が作品の裏側から透けて見え、なんとも痛々しい。 そして、この作家特有の類型的な人物像の乱立。どこに小説としての面白みがあろうか? 相変わらず、島田氏の提唱する本格推理小説作法に則っているのだが、なんとも味気ない。心動かされる何かがない。 料理本の云うとおりに料理を作れば、確かにそれなりの物は出来、食べられる代物にもなる。しかし、人に提供して金を取るだけの商品にはならない。そこに料理人としての独特の味付けをしないことには単なる素人の手遊びである。 毎度毎度苦言を呈して申し訳ないが、6作を通じて得た感想はこういった類いの痛罵しか思い浮かばなかった。

Posted by ブクログ

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