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「産まない」時代の女たち チャイルド・フリーという生き方
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | とびら社/新曜社 |
発売年月日 | 2004/03/10 |
JAN | 9784788508835 |
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「産まない」時代の女たち
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商品レビュー
3.3
3件のお客様レビュー
子供を産むということがどのように女性にプレッシャーを与えるか、といったことを書いた本、だと思う。 自分の子育てについていろいろおふりかえったり。 でも、子供がを持つことも持たないこともどちらも自然に選択できる社会であって欲しいと思います。 「女性としてのわたしの役割にはどう...
子供を産むということがどのように女性にプレッシャーを与えるか、といったことを書いた本、だと思う。 自分の子育てについていろいろおふりかえったり。 でも、子供がを持つことも持たないこともどちらも自然に選択できる社会であって欲しいと思います。 「女性としてのわたしの役割にはどうして、必然的に、母親になることがふくまれているのだろう。プレッシャーに屈して子どもを産むのは、服従することに等しい。それによって、社会の管理は容易になり、なかでも女性を家庭に閉じこめ、公的な生活から切り離しておくことができるのだから。」 P48 この気持ちはわかる。 でも、それで母親になることを避けるのは正直もったいないと思います。 プレッシャーがでてくる前にさくっと産んで、ちゃんと働けば問題なしかと。 母性本能を強く否定する論調なのも、歴史的経緯からは理解できるんだけど、個人的には母性本能と呼ばれるものは、男女問わず親(またはそれに近い存在)であればでてくるものであると思う。 母性本能があるから子供が欲しい、というのではなく、子供が目の前にいるから母性本能がある、のでは。 子供をつくったことで、物理的に失われたものはきっととても多い。 時間、お金、労力……。 でも、だから子育ては何かを失うことだ、とはおもえない。 僕自信が子育てを振り返った時、そこに得たものは沢山あるけれど、失ったものはなに一つ見出せない。 それは失ったものではなく、僕が彼らに与えたかったものであり、それが僕自身の一番の望みだったから。 ただ、子育てをしなかったら何かを失う、とも思えないのだ。 人生ゲームで芸術家コースとサラリーマンコースのどちらを選んでも得るものがあるように、子育てだってそうだし、多分仕事だってそうだ。 女性だからというだけで子供を持つことを強制されるのは間違っているし、女性側のみに大きな負担をかけることだと思うけど、自由のために子供が欲しくないという考えはどこか違和感を憶える。 全て自分でコントロールできることが必ずしもしあわせだとは限らない。 子供達とわかれて暮らす今はそうおもう。
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意志を持って「産まない」女性たち(+不妊で「産めない」女性も少し)へのインタビューに基づいて書かれた本。 叩かれがちな少数派を肯定的に描くときには、ついつい幸せアピールをしてしまいがちになるものだけど、「子どもはいないけど夫とラブラブ!」とか「彼氏と同棲中」「たくさんのボーイフ...
意志を持って「産まない」女性たち(+不妊で「産めない」女性も少し)へのインタビューに基づいて書かれた本。 叩かれがちな少数派を肯定的に描くときには、ついつい幸せアピールをしてしまいがちになるものだけど、「子どもはいないけど夫とラブラブ!」とか「彼氏と同棲中」「たくさんのボーイフレンドと楽しんでいます」「週末はいつもパーティ」「仕事も充実」「趣味にいそしんでます」だから許容してくれ という姿勢にならないところがとてもいい。 上記のような人も要るし、一人が好きだから一人でいる人も要る。 男性と付き合わない人やレズビアン(バイセクシャル?)もインタビュー対象に含まれる。ただし非へテロの彼女たちの描き方はあまりよろしくない。自信がないから男と付き合えない人と淫乱なポリアモリーというステレオタイプ。 とても出生率の低いアジアに住んでいる身としては、とても少ないサンプルを元にアジアの家族観を言われてもちょっとなあと思う。どちらかというと日本はここで描かれるイギリスに近い気がする。 でも不妊手術がポピュラー(だった?)というのはいいなあ。 産みたくない人たちの言い分は背景や考えの違いはあれどだいたいわかる。こういう世界に生きていて、産みたくないなら普通に考えてそうなるよなという想像がつく。だから新しい発見や衝撃のようなものはなくて、再確認するように読んでいった。 驚きがあったのは不妊の「産めない」人たちの話。 一部の人たちの言い分が、圧力がひどすぎてこうなってしまうんだと思うけど恐くてしかたない。人生に必要だからとか子どもを産むことで完璧な愛が与えられるとかそういう類。なんで産まなきゃいけないのなんて考えちゃったら止まってしまうから、止まらないために思考停止しなきゃいけないのかもしれないし、さびしすぎるのかもしれないけど。 納得できたのは、育てるだけじゃなくてその前の「産む」ってことをしてみたいとか、リミットを恐れるという辺り。その辺は(頭で)理解できる。 で、一番強く印象に残ったのは、自分も「産める」なら「産まない」という選択をしたかもしれないし、するかどうかで悩んだかもしれない。だけど産めない私には「産まない」という選択肢はなかったのだという語り。 「産む」「産まない」「産みたい」「産みたくない」いずれにせよ色々考えて悩まざるを得ない。考えたり悩んだりせずに突入してもそれはそれで悩まされるし大きなものを引っかぶらなきゃいけない。 というのが女性個人にあまりにも圧し掛かりすぎているよな… かぶるのは女性個人のままに、産む産まないを他者に決められていた頃よりはマシだけど。 といっても決められるのは恵まれた場所に生まれた恵まれた人だけなんだってこともチクリと書いてあったりする。
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子どもを産ま「ない」と決めた英国の女性達のインタビュー集。「ない」がつくと、どうしたってネガティブな表現になる。この本はそれをチャイルド・フリーって言ってる。なかなか悪くない表現だとは思うけど、少子化進んでるこの日本では逆に叩かれそうな表現だなあ。 この本を読んで改めて分かったの...
子どもを産ま「ない」と決めた英国の女性達のインタビュー集。「ない」がつくと、どうしたってネガティブな表現になる。この本はそれをチャイルド・フリーって言ってる。なかなか悪くない表現だとは思うけど、少子化進んでるこの日本では逆に叩かれそうな表現だなあ。 この本を読んで改めて分かったのは、「子無し」を選んだ人は老後の孤独だとか、周りの人たちの否定的態度などあらゆるデメリットを覚悟の上で、きちんと「決断」してるってこと。あれだけの「決断」してりゃ、後悔なんてしないだろうってくらいの潔さ。これは見習いたい。 その一方で、子どもを産んだ人の中には母になることを「決断」し、出産した人もいれば、意思とか決断以前のところでなんとなく産んじゃって今日まで来たって人もいたり、産んでから母として改めて「決断」した人もいたり。同じ「決断」のはずなのに、これだけのグラデーションがある。 人間の生き方はさまざまだから、難しいとは思うけれど、「子無し」と「子あり」の溝を埋めることができ、それでいて少子化を推し進める「子あり」の悲愴的イメージを払拭するためには・・このグラデーションをなるべく無くしていく努力が必要なのかも。たくましい決断力で出産し、信念持って子育てする母親の増加。そんな人たちが増えれば、「子持ち」も増え、さらには「子無し」の人も気負うことなく、共存していけるのかも―なんてことを思った。
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