ねこのみち

クオンクエンシャン(著者), 薩摩美知子(訳者)

• 販売会社／発売会社: アーティストハウスパブリッシャーズ/
• 発売年月日: 2004/02/01
• JAN: 9784902088199

商品レビュー

2022/09/05

中国人の著者が、味わいのある40点の猫の墨絵とともに、『論語』『唐詩選』『紅楼夢』『禅』『孫子』などより厳選した、孔子、孟子、孫武らの名言を、英語とわかりやすい日本語の口語訳で紹介した一冊。中国と英語圏、我々のいる日本、そして過去と現代が何の違和感もなしに賢人の言葉で繋がれる。そしてそれを見つめている猫が、人間の本質は、いつであろうが、どこであろうが同じだ、とまるで伝えているかのように描かれている。
その姿は、それとなく漢文の意味を伝えているような、そうでもないような、ときには、すべてを知り尽くしているかのような、はたまた人間界に興味もなにもないような、漢文との不思議な調和を醸し出している。猫好きでなくとも、画集としての楽しみ方もある。
高校生のみなさんは、漢詩や漢文は、教科書や試験問題でしかお目にかからないはずだ。だがこの本では、これまで習ってきた賢人らの言葉を、肩の力を抜いてじっくりと味わうことができる。同じ漢文でも、出会いが違うと響きも違ってくるものだ。改めて、名言と言われるものが、名言である意味がわかるかもしれない。巻末には、引用された漢詩の作者の紹介もある。
漢文の世界だけでなく、人為を捨てて自然の流れに従って生きる、というタオイズムの哲学の世界を、３つの言葉と墨絵により、国と時を超えて不思議な一体感とともにリラックスして味わわせてくれる一冊である。（t）

「紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉」2012年11月号より。

2018/06/12

図書館でなんとなく目につきました。 孔子や孟子の言葉と、中国的な画法のネコの絵が紹介されています。 今の私には友情についての教えが心に残りました。 孔子や孟子など詳しくはないけど、サラッと見てみたい人には向いているかも。

2010/01/25

ねこの墨絵と孔子や孟子などの東洋哲学がコラボした本。
絵本カテゴリに入れようか迷ったが自分はペットロスの時に読んでた。