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文学賞メッタ斬り!
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文学賞メッタ斬り!
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商品レビュー
3.7
30件のお客様レビュー
ずっと気になっていたものの、読むタイミングを逸していた本。数日前に、芥川賞・直木賞のノミネート作品が発表されて、そういえばと思い出し、ようやく読んでみた。 文学賞がどんな風に生まれて、どんな基準で、どんな選考委員がいるのか、ほとんど知らなかったんだなあ、と。 しかし、こうやっ...
ずっと気になっていたものの、読むタイミングを逸していた本。数日前に、芥川賞・直木賞のノミネート作品が発表されて、そういえばと思い出し、ようやく読んでみた。 文学賞がどんな風に生まれて、どんな基準で、どんな選考委員がいるのか、ほとんど知らなかったんだなあ、と。 しかし、こうやって豊崎さん・大森さんの説明を通して、文学賞の実態を知ると、なんと言うか、スポーツ選手でも一流だった選手が、良い解説者や良い指導者になるかと言えば、そうでもない、と言うのと似ていて、 良い作品(と言うか、ベストセラー?)を書く作家が、選評も一流なのかと言うとそうでもないんだね、と言うことが伝わってきて、面白く、やっぱりねとも思う。 個人的に、書評と言うのを、Webや新聞、たまに雑誌で読むことはあっても、積極的に情報収集したりはしてこなかった人間なので、 最近になって、Web上で気軽に書評サイトを覗けるようになって、書評も面白いな、と興味を持った書評家さんの本を手に取るようになったものの、どれも結構古いもので、当時の受賞作のことをほとんど覚えていなかったりする。これも、2003年頃までの受賞作を例に説明しているので、知らない作品も多く、、、 そういう意味では、今年、文学賞メッタ斬りのYouTubeチャンネルが出来たので、直近の受賞作の選評が聞けて楽しい。
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まず、今までそれほど意識してなかった、文学賞がこんなにも沢山あるのかと驚いた。マイナーなものまでいれると500くらいあるだそうだ…。 本書の「ROUND4」『選考委員と選評を斬る!』には、文学賞の選考会、選考委員の先生方の裏話が実にたまらなく面白く紹介されていて、笑ったのはいい...
まず、今までそれほど意識してなかった、文学賞がこんなにも沢山あるのかと驚いた。マイナーなものまでいれると500くらいあるだそうだ…。 本書の「ROUND4」『選考委員と選評を斬る!』には、文学賞の選考会、選考委員の先生方の裏話が実にたまらなく面白く紹介されていて、笑ったのはいいが、どうにか私が知っている芥川、直木賞もこんなものなのかと考えこんでしまった。 たとえば、 『芥川賞は、目利きじゃない。村上春樹も島田雅彦も高橋源一郎も逃している。』だの『直木賞は賞を与えるタイミングを間違えている。』 に、ぼんやりと思っていたことが当たっていて、ふーんそうなのかと。 が、まあ、読むべき興味は、『はじめに』で大森望さんが 『あくまでも、三度のメシより小説が好きな男女が語る、「小説好きによる小説好きのための小説賞ガイド」だと思ってください。』 と書いていらっしゃるように、文学賞にまつわる、主な賞のなりたち、どんな本が賞になったか、裏話、ひいては文学におけるジャンルの話、(純文学、ミステリー、SF,ライトノベル、エンタテインメント、等々)外国の賞の話と盛り沢山ある。 文学、本、小説の話題の嵐である。文学賞を語りながら、文学を深く語っている、しかも活きのいい現代のものを。著者の大森望さん、豊崎由美さんが本をよく、たくさん読んでいらっしゃること!ほんとの本好きだ。 私にとって印象深かったのは(猫のゆりかごさんも書いてらっしゃるが)ジャンル・クロスオーバー傍流(スリップストリーム)小説のこと。純文学でもない、ミステリでもホラーでもない小説のことをいうらしい。これにファンタジーを加えて、それがこの頃の文学の主流ではないかと密かに思うのだが。 ああ、やっとがわかりかけてきた……現代本事情のことが…。 ほんとに、勉強になった。これは私にとっていい本だ。 メモが厖大になり、真っ黒になってしまい、図書館で借りた本なのでやっぱり買わずばなるまい。(笑) かって私にとって、本の読み方のバイブルは二つの「文学入門」だった。伊東整氏と桑原武夫氏のもの。(ちょっと古いが 笑)今やとって代るかも知れない「文学賞メッタ斬り!」に。 しかし桑原氏のお説、本を読む楽しさは「インタレスト(興味、おもしろさ)がなければならない。」は変わらないと思うよ。
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浅木原忍氏による東方projectの二次創作、本作パロディ作品「稗田文学賞メッタ斬り!」より本家へ。大森氏&豊崎史の痛快な掛け合いが大変に面白く、声を上げて笑いながら読みました。かくも文学界とは様々な思惑が跋扈する世界なのね……と思いつつ、これ綿矢りさ&金原ひとみ...
浅木原忍氏による東方projectの二次創作、本作パロディ作品「稗田文学賞メッタ斬り!」より本家へ。大森氏&豊崎史の痛快な掛け合いが大変に面白く、声を上げて笑いながら読みました。かくも文学界とは様々な思惑が跋扈する世界なのね……と思いつつ、これ綿矢りさ&金原ひとみが受賞した頃の本なので今の事情も知りたい。文学賞にほとんど縁のない読み方をしてきたけれど、文学のトレンドを追う意味でも候補作をどんどん読んでいくのは必要かも。巻末特別付録は自分が作者ならむちゃくちゃ落ち込みそうだけど、一読者としてはありがたい。
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