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北朝鮮抑留 第十八富士山丸事件の真相 岩波現代文庫 社会89
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2004/03/16 |
JAN | 9784006030896 |
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北朝鮮抑留
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1983年11月、北朝鮮から日本に帰国する冷凍貨物船第十八富士山丸に一人の北朝鮮軍人が忍び込み、密航を試みる。 彼を北朝鮮に帰すよう日本政府に要請され、船員らは仕方なく北朝鮮に運ぶ貨物を手配し、再渡航を行うが、連れて帰るはずだった密航者は直前になって日本に残ることになる。 北朝鮮...
1983年11月、北朝鮮から日本に帰国する冷凍貨物船第十八富士山丸に一人の北朝鮮軍人が忍び込み、密航を試みる。 彼を北朝鮮に帰すよう日本政府に要請され、船員らは仕方なく北朝鮮に運ぶ貨物を手配し、再渡航を行うが、連れて帰るはずだった密航者は直前になって日本に残ることになる。 北朝鮮に到着した船員らは北朝鮮に拘束され、船長と機関長は7年にわたって北朝鮮に「人質」のような形で拘留されることになる――。 著者はテレビマンで北朝鮮への複数回にわたる取材に加え、このとき拘留された2人やその後日本で過ごした密航者、政府関係者らに対するインタビューや当時の報道などを通してこの事件を描き出している。 密室に閉じ込められ、帰国をエサに「自白」を強要されるシーンは、読んでいるだけでも怒りを禁じ得ない。そして拉致問題が発覚するはるか以前から「北朝鮮はこんなことをしていたのだな・・・」との思いに駆られる。 同時に、日本政府の動きも余りに鈍い。 法務省と外務省が責任を押し付けあって誰も責任を取ろうとしない様子や、国内の馴れ合い的な政治になれた政治家が北朝鮮とまともに外交が行えておらず、自国民の安全すら守れていない様子が良く分かる。こちらも「昔からそうだったのか」と落胆せざるを得ない。 この事件はかなり昔の事件ではあるが、この本を読む限り、ある意味では北朝鮮も日本も「あまり変わっていない」という印象である。そうした意味で、かつての事件を見直すことは、拉致問題の解決や今後行うことになるであろう日朝関係のさまざまな問題の解決を試みる作業に有意義であると思われる。
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2004年(底本1997年)刊。 著者は(大阪)毎日放送報道局放送記者。 1983年に発生した第十八富士山丸乗員へのスパイ容疑勾留・懲役刑判決。かかる拘束は7年にも及んだ。 本書はそれに至る経緯(抑留者自らの事情開陳あり)と、彼らの北朝鮮での拘束解除のための関係各機関の対応、さらに抑留者の帰国後の国賠請求の顛末や、事件の発端となる富士山丸での北朝鮮軍人の密航・亡命騒ぎとその顛末につき、取材・資料精査に基づく実像を開陳する。 北朝鮮での官憲による取調べの内実。日本社会党の持つ北朝鮮とのパイプを利用した日朝交渉の端緒。これが結実した自民党の金丸信訪朝とその交渉内容を開陳するのが本書の特徴である。 この点、社会党の交渉経緯、あるいは結論において同党に問題のあることは否定できないが、そもそも交渉にあたり、従前からのパイプがなければどうしようもないということも間違いない。全く痛し痒しである。 しかも、金丸訪朝に先立つ対朝事前折衝では、当時の安倍派の石井一議員も深く関与していた点も見過ごせない。結局、声高にタカ派的な発言を繰り返しても、それだけでは何の実も得られないのだろうということが垣間見えるところ。 なお、当時の時代背景として、日本人拉致の頻発していた点は勿論である。 が、それに止まらず、韓国人拉致(映画監督とその妻が典型)問題、全斗煥大統領テロ事件(ラングーン事件)など、韓朝間も騒然とした雰囲気だった点には注目しておく必要があろうか。 そして、それは87年頃のソ連・ペレストロイカ政策にも左右されたものとも見えるところ。
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北朝鮮との問題は複雑だが、この人のように、巻き込まれ事故としか思えないような境遇で北朝鮮に抑留されてしまうとは。 人生とは難しい。 北朝鮮への交渉に金丸、田辺、土井らが当たっていたのは有名だが、この事件を記憶している日本人は少ないだろう。風化させてはいけない。
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