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昭和天皇と鰻茶漬 陛下一代の料理番 文春文庫
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昭和天皇と鰻茶漬 陛下一代の料理番 文春文庫

谷部金次郎(著者)

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昭和天皇と鰻茶漬 陛下一代の料理番 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 2004/03/10
JAN 9784167656942

昭和天皇と鰻茶漬

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商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2010/05/28

17歳のときから昭和…

17歳のときから昭和天皇に使えた「天皇の料理番」のお一人。皇室の料理番といえば、故渡辺誠さんの本もとても面白いが、同時期に大膳を勤めていた谷部さんの、ソボクな文章もなかなかよかった。昭和天皇は、「何を食べたい」などとおっしゃらなかった気遣い(その一言で相当数の人間を動かすことにな...

17歳のときから昭和天皇に使えた「天皇の料理番」のお一人。皇室の料理番といえば、故渡辺誠さんの本もとても面白いが、同時期に大膳を勤めていた谷部さんの、ソボクな文章もなかなかよかった。昭和天皇は、「何を食べたい」などとおっしゃらなかった気遣い(その一言で相当数の人間を動かすことになってしまうので)の人だったそうだが、体調を崩されて「さんまやいわしが食べたい」とおっしゃったそう・・・。大変な立場だなあと、庶民はため息をつくばかりだ。

文庫OFF

2018/05/07

ご自身の失敗談も交えて『昭和天皇のお食事』を著したのは、宮内庁 大膳課で西洋料理を担当した渡辺誠氏。本書の著者である谷部氏は 同じ大膳で和食を担当した料理人である。 17歳で大膳課に勤めることになった経緯も綴られているが、ご自身の ことよりも昭和天皇のお好みや、私たち国...

ご自身の失敗談も交えて『昭和天皇のお食事』を著したのは、宮内庁 大膳課で西洋料理を担当した渡辺誠氏。本書の著者である谷部氏は 同じ大膳で和食を担当した料理人である。 17歳で大膳課に勤めることになった経緯も綴られているが、ご自身の ことよりも昭和天皇のお好みや、私たち国民の目に触れないところで お孫様たちに「おばあちゃま」の顔をお見せに香淳皇后のことなど、 おふたりへの敬愛が溢れるエッセイだ。 昭和天皇が病に倒れる前に、最後のお食事を作ったのが谷部氏なんだ。 それ以前、宮内庁が昭和天皇のご病状を発表する前から大膳課では 食がお進みにならないことを気にかけていたんだね。 昭和天皇の崩御後、父である昭和天皇を亡くした哀しみの中で即位さ れた今上陛下のお心を思うとやるせないが、大膳課の和食担当の方々 もご病状が悪化するなかで万一の時に備え、儀式の為のお食事の準備 をしていたのか。 御所でも、御用邸でも、昭和天皇と香淳皇后の為のお食事を作って 来た人たちが、その死に備えての準備をしなくてはいけないなんて 辛いだろうなと思う。 著者の人となりがそのまま文章になったようなエッセイで、素朴で 温かい作品だった。 タイトルの「鰻茶漬け」は、茶漬け用に甘辛く煮込んだ鰻で年に1~2回、 京都から届けられていたそうだ。 「あれ、まだある?」 お食事にお出しして、しばらくすると昭和天皇は女官さんにお尋ねに なったとか。「あれが好き、これは嫌い」とはおっしゃらないが、 こんな言葉から大膳の料理人さんは昭和天皇のお好みを把握されて いたんだね。 自分が仕えるのは昭和天皇おひとりのみと決めて、著者は昭和天皇の 崩御の年の12月をもって退官している。 本書には書かれていない、昭和天皇と香淳皇后との思い出はもっと もっとあるのだろうな。それは、公にすることなく、いつまでも 著者の胸の内に大事に抱え込まれていることだろう。

Posted by ブクログ

2014/03/28

本書は、昭和39年に、天皇の料理番として有名な秋山徳蔵の面接を経て宮内庁大膳課に勤め、昭和天皇の崩御の後退官するまで、四半世紀にわたる和食担当者としての思いでを綴ったもの。窺い知れない、宮中儀式や行事、昭和天皇の日常の食事のご様子やお好みの食品などが抑えた筆致で描かれている。 ...

本書は、昭和39年に、天皇の料理番として有名な秋山徳蔵の面接を経て宮内庁大膳課に勤め、昭和天皇の崩御の後退官するまで、四半世紀にわたる和食担当者としての思いでを綴ったもの。窺い知れない、宮中儀式や行事、昭和天皇の日常の食事のご様子やお好みの食品などが抑えた筆致で描かれている。 (親本は2001年刊、2004年文庫化) ・一 大膳 ・二 御所と御用邸 ・三 お好み ・四 儀式と御料牧場 ・五 氷雨 ・あとがき 200ページ余りのさほど厚くはない本ではあるが、読んでいてホッコリとさせられる。「昭和天皇と鰻茶漬」というタイトルではあるが、著者の職業人としての自伝である。 昭和30年代の世相が垣間見え、料理人の厳しい世界がうかがえる。エッセイとしても楽しめた。それにしても好きなものを好きと言えないのは窮屈なものである。

Posted by ブクログ

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