雪の林

やえがしなおこ(著者), 菅野由貴子

• 内容紹介: 内容:六月の森の物語. 鬼のくれた赤い稲. 歌うやまなし. 雪の林. こんころの泉. 山のうえのガラー. 解説:賢治の世界を引き継ぐ 砂田弘著
• 販売会社／発売会社: ポプラ社/
• 発売年月日: 2004/12/01
• JAN: 9784591083567

商品レビュー

2011/08/27

[宮沢賢治の作品を愛している]コミュで作品を知り( http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=1237857 )、拝読しました。

賢治の再来、は大袈裟にしても、賢治の要素を色濃く残している作品なのは間違いありません。作者によるあとがきからも垣間見えるように、作者は賢治を強く意識して書いているでしょうし、それは作中の表現や思想からも読み取ることは出来ます。

かといって、賢治作品の劣化コピーか、というとそんなことは無く、小生の目には「賢治の表現力を踏襲しつつ、やえがしなおこの作品として昇華している」ように見えます。

特に表題作にもなっている「雪の林」の寓話は、登場人物/動物の描写と、自然の美しい描写と、不思議な世界観の描写とが融合した、秀逸な作品と感じました。

“宮沢賢治”を期待して読むより、“賢治的なもの”をほのかに感じつつ、この美しい、人と自然の世界を味わうのが、この本の楽しみ方かな、と思います。

（2005年読了）

2008/08/27

宮沢賢治的な世界観。素朴さもいいです。
とくに「山の上のガラー」がすき。すごく完成されてて、昔からある民話なのかと思ってしまいました。