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雪のかなたに
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | パロル舎/ |
発売年月日 | 2004/11/25 |
JAN | 9784894192973 |
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雪のかなたに
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メリークリスマス! というわけで、クリスマスが題材の本を読みました。もう一冊、同じ作者のクリスマスのお話を読むつもりです。 本作は、老女ファニーが、人生で一番思い出深いクリスマスの三日間を思い起こす物語です。 ファニーの父は牧師であり、いろんな人の話を聴いたり、困っている家を訪...
メリークリスマス! というわけで、クリスマスが題材の本を読みました。もう一冊、同じ作者のクリスマスのお話を読むつもりです。 本作は、老女ファニーが、人生で一番思い出深いクリスマスの三日間を思い起こす物語です。 ファニーの父は牧師であり、いろんな人の話を聴いたり、困っている家を訪れたりします。そんな父のことが大好きで、父の行くところに着いていくファニー。美しい雪景色に感嘆するファニー、ああクリスマス!とクリスマスの喜びを堪能するファニー、知り合いの人が亡くなってしまい、死というものに触れ悲しみと人が死ぬということの神々しさを知るファニー。 クリスマスの喜びと憂いを綴った、そして自然の美しさをも存分に味わうことができる物語でした。 短くすぐに読めるので、まだクリスマスの余韻に浸れる今のうちに、読んでみませんか?
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「サヨナラダケガ人生ダ」という言葉を思い出す。 これは于武陵という唐の詩人の「勧酒」を井伏鱒二が訳したものの一節で、この部分は原詩だと「人生足別離」となる。高校の参考書では「人生別離足る」=「人生には別れがつきものだ」なんて訳してあったりするのだけど、この作品を読んで、これは...
「サヨナラダケガ人生ダ」という言葉を思い出す。 これは于武陵という唐の詩人の「勧酒」を井伏鱒二が訳したものの一節で、この部分は原詩だと「人生足別離」となる。高校の参考書では「人生別離足る」=「人生には別れがつきものだ」なんて訳してあったりするのだけど、この作品を読んで、これはいわゆる英語のtoo muchなんじゃないか、って思った。人生には別れが多すぎる、もうたくさんだ、って。 『雪のかなたに』は、老婦人が9歳のときのクリスマス前後3日間を回想するというだけの小説。ページ数もすごく少なくて、ヤマなし。オチなし。でも意味なし、じゃあない。めちゃくちゃある、めちゃくちゃ意味あるよ。これはすごく奥深い小説なのだ。 クリスマスはみんなが幸せになれる日であってほしい。でも実際には、クリスマスに死ぬ人もいるし、貧しさに苦しんでいる人もいる。神様はほんとうにいるとみんな言うけど、それならばなぜ、世の中はこんなに不公平なのだろうか。このたった三日間の回想に、人生の悲喜交々がぎゅっと詰め込まれている。 少女ファニーがどう大人になっていくかは何も書かれていないけれど、回想している現在では、あの頃少女の周りにいた人たちは既にみんなこの世を去っているらしい。仲良しの兄ウィルも、戦争に行って帰って来なかった。(このウィルが、かつてはすごく元気で楽しい少年だったことが描かれていてまた泣ける)逝く人を見送り続けるのは、悲しいだろうな。どうして自分だけがこんなに悲しい想いをしなければならないのか、と、ファニーは神にたずねただろうか。 いやあ、スーザン・ヒルはほんとすごい作家だなあ。『ぼくはお城の王様だ』もすごかったけど、この作品もよかった。 原題:LANTERNS ACROSS THE SNOW
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