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忘れ貝
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2004/11/25 |
JAN | 9784163235202 |
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この作家さんにしては珍しい、現代をモチーフにした作品で、 テーマは「癒し」と言っていいと思う。 私自身は「癒し」という言葉が好きではない。 正確に言うと、今、世間で氾濫している「癒し」の使い方がいやなのだ。 カワイイものやキレイなものを見たり聞いたりするだけで 癒されるはずなんか...
この作家さんにしては珍しい、現代をモチーフにした作品で、 テーマは「癒し」と言っていいと思う。 私自身は「癒し」という言葉が好きではない。 正確に言うと、今、世間で氾濫している「癒し」の使い方がいやなのだ。 カワイイものやキレイなものを見たり聞いたりするだけで 癒されるはずなんかない。 それは一時的に慰められているだけで、 しばらくすればまた痛みは戻ってくるのだから。 しかし、この小説では、「癒し」について真っ向から取り組んでいる。 「癒し」とは、自力で得なければならない「力」であって、 その後押しになるものが、環境であったり、家族であったり、他人であったりする。 「癒し」としてそれらが作用するかどうかは、本人がどう立ち上がって、 その場から一歩を踏み出すかにかかっている。 内容については触れられないが(できるだけ予備知識なしで読んでほしいと思った)、 喪失感から立ち直れない人には、ひとつのきっかけを与えてくれる本だと思う。 この小説のラスト、勉とその友人たちに後押しされるように歩を進めた美奈子の姿が、 自分自身の立ち直りのイメージとも重なる。 また、そんな風に一歩を踏み出せたらいいと思った。 こんな小説を書いてくれてありがとうございます。
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