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作戦参謀辻政信 ある辣腕参謀の罪と罰
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作戦参謀辻政信 ある辣腕参謀の罪と罰

生出寿(著者)

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作戦参謀辻政信 ある辣腕参謀の罪と罰

定価 ¥2,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光人社/
発売年月日 2003/03/01
JAN 9784769810872

作戦参謀辻政信

¥550

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2014/07/12

辻政信とは どんな人なのか ということを あからさまにしようとするが 批判的な目が 向けられているが、 もっと客観視できないだろうか。 難しいものがあるね。 上司の 服部卓四郎と 辻コンビで 企んでいた。 服部は 東條英機にかわいがられた。 辻政信の 『負けず嫌い』というのは...

辻政信とは どんな人なのか ということを あからさまにしようとするが 批判的な目が 向けられているが、 もっと客観視できないだろうか。 難しいものがあるね。 上司の 服部卓四郎と 辻コンビで 企んでいた。 服部は 東條英機にかわいがられた。 辻政信の 『負けず嫌い』というのは、筋金入りである。 まさに、嫌われる勇気を 強く持っている人なんですね。 人の死を何とも思わない というのは、まさに 天から授かった 才能かもしれない。 作戦参謀であるにも関わらず 冷静なる情報収集と状況判断ができずに 勘で 作戦を構築しているところに 大きな問題があるのだろう。 つまり、作戦が 杜撰なのである。 それで、多くの将兵が 犠牲となっていく。 ノモンハン事件とインパール作戦は 全く、同じような問題ですね。 真珠湾攻撃の奇襲戦が 勝つ定石のようになっている。 ソビエトの鼻先を奇襲してやろうとする 作戦が いとも簡単に見抜けるのである。 やることが、小賢しいし、まさに ギャンブルの戦争。 作戦参謀という 肩書きが むなしいほどだ。 参謀は『指揮官に対する発言権は認められていたとしても、部隊の指揮権は持たない。』 とされているにも関わらず 辻政信は 代理といって 指揮権に近い 行動をとっている。 作戦命令も 個人で作成し、上司の承認を得ずに 実行に移る 暴走型であった。 問題は 陸軍自身が そのような体質を形成していた。 ノモンハン事件は まさに 陸軍総本部、関東軍の了承なしに 実行したことで、見間違いが 敗戦を招いた。 山下泰文軍司令官はいう。 『辻中佐 第一戦より帰り私見を述べ、いろいろの言ありしという。このオトコはやはり我意強く、小才に長じ、いわゆる、こすきオトコにして国家の大をなすにたらざる小人なり。使用上注意すべきオトコなり。小才者多く、がっちりしたる人物乏しきに至りたるはまた教育の罪なり、特に陸軍の教育には、表面上端正なる者を用いて小才を愛するゆえに、年とともにこの種のオトコ増加するには困りたるものなり』 49ページ 昭和17年(1942年)1月3日 辻政信が 意見を具申し、意見が取り入れないと 『作戦主任を辞めさせてください』と平気で言い、 その後 ふて寝して 仕事をしない状態となった。 自分の中で 正確に 相手を説得する根拠をあげられないことが 問題であるが、下克上的であり  自分勝手でしかないと言われざるを得ない。 ノモンハンで完敗した 辻政信は言う 『その原因は、敵情の判断を誤ったことである。 我とほぼ同等と判断した敵の兵力は、我に倍するものであり、 とくに量を誇る戦車と、威力の大きい重砲とは、 遺憾ながら意外とするところだった。』 敵情をどうやって分析したのか? と言えば、殆どが 勘によって分析した。 それで、相手に圧倒されて 負けてしまった。 日本は 夜襲と白兵戦。 兵器の開発は 不可欠であるが 根性で 常に戦おうとする。 あぁ。なんという 古い戦いなのだろうか。 平面でたたかうのと 立体で戦うのでは あきらかに 立体の方が強い。 それを理解していなかったのが インパールだった。 辻政信の作戦は あくまでも 先手必勝。 それも 情報分析の結果ではなく、勘 なのである。 戦えば 何とかなるだろう と思っているところが すごいねぇ。それが、参謀だった訳で。 ノモンハンのときの 先手必勝は ソビエト軍の前に粉砕される。 ガタルカナルにかんしても ジャングルだから ほとんど状況はわからない。 とにかく、突っ込めだ。 補給ということをほとんど考えていない。 死者は 餓死が主だというのは 悲惨であり、作戦ミス。 レーダーの発達により 急速に アメリカが科学的な戦争をしているが、 日本軍は 飛行機がありさえすれば 勝てると思っているところが、 実に浅はかと言わざるを得ない。 なぜ、飛行機が簡単に撃ち落とされるのか を理解していない。 まして、暗号も ほとんど解読されていた とはね。 情報戦の 軽視 と 技術発展に対する 不理解。 白兵戦と 奇襲戦だけで 勝てる分けないのだが。 明治維新の人々の 人間的スケールの大きさと 日本陸軍の 参謀の人間的スケールの こまかさは いかんともしがたい状況というほかない。 断作戦からの辻参謀は やはり活躍するのだ。 目先が利くと言えば 敗戦間近になり 僧となって タイの寺院に潜り その後 藍衣社に 身を預け 重慶に行き、蒋介石にあおうとする。 そして、ほとぼりが冷めてから 日本に潜入。 衆議院の選挙に 打って出るとは。 まぁ。怪物ですね。

Posted by ブクログ