旅人の心得

田口ランディ(著者)

• 販売会社／発売会社: 角川書店/
• 発売年月日: 2003/06/05
• JAN: 9784048838382

商品レビュー

2012/08/12

旅人は柔らかな心と体をもたねばならない。郷入れば郷に従い、主体性などみじんも感じられぬほど受け身でなければならない。土地と人に対して謙虚でなければいけない。およそ人間が住んでいるあらゆる場所には、その場所独自の文化と価値観がある。そのことをいつも肝に銘じていなければならない。出されたものは食べねばならない。その土地の風習、宗教、人間関係に干渉してはならない。旅人の瞳はいつも子供のように澄んでいなければいけない。
まったく軟弱だなと思う。軽率だなと思う。それでも私はどうしようもなく旅人でありたい。
罰当たりでも、死ぬまで旅を続けたい。遠くへ。近くへ。外へ。内へ。

2012/02/06

「聴くことの時代」が印象に残りました。
「ワタシノハナシヲキイテ」とあちらこちらで己を主張し、解ってもらいたがっている人はとても多い。自分もそうだ。そういう話を聞くことじゃなく、そのような話をすることでなく聴きたい話がある。聴き手にまわって自分さえなくなってしまうような感覚で聴きたいと思った。ランディさんのスタンスを支持したい。

2012/02/05

田口ランディのエッセイ集。小気味良い文体でサラっと考えさせてサラっと先へ進んでいく田口ランディの好きなところは相変わらず。ただ特に印象に残る篇がなかった。
青空の写真は内容と関係ないが、本に対するイメージを爽やかにしている。