古本カタログ

東京都古書籍商業協同組合(編者), 坂本真典

• 販売会社／発売会社: 晶文社/
• 発売年月日: 2003/06/30
• JAN: 9784794965776

商品レビュー

2022/12/19

「過去からやって来た古本と、いずれ古書店に並ぶであろう未来の古本が一同に会しました」というコンセプトで、読めるのが今回の本だ。

東京都市古書籍商業協同組合という都内約700軒の古書店が加盟する事業協同組合が編集している。

最近の話題と言えば、水際対策緩和で外国人観光客を大幅に受け入れる、国内でも政府がキャンペーンを行って各地の観光地が潤うように旅行需要を増やそうとしている。

そんな時に「旅の羅針盤」を読みたくなるのは、今も昔も同じだ。

次の2冊を取り上げている。

「地球の歩き方'02~'03」(2002年/ダイヤモンド社/1640円他)

「東海道分間繪圖」(遠近道印 おちこちどういん/菱川師宣画/5冊/元禄3年/板木屋七郎兵衛/1400万円)

地球の歩き方は1979年創刊の海外個人向け旅行ガイドとして知られている。

その一方で江戸時代の絵図は、「とくに裕福な者は、実用性というより、鑑賞的に優れた絵図などを眺め、旅の空に心を遊ばせた」そうだ。

初めての場所で何を買ったらいいのか、迷うことがある。そんなときに便利なのがショップガイド。

次の2冊を紹介している。

「TOKYO SHOPPING AND SIGHTSEEING GUIDE」(Pat Beson/1953年/Charles E Tuttle Co.)

こちらは戦後の東京で買い物をしたい外国人向けに、観光、お土産、レストラン、キャバレーなどを紹介している。

「江戸買物獨案内」(中山芳山堂撰/文政7年/60万円)

こちらは文政年間の江戸のタウンショップガイドと紹介している。味噌、醤油、呉服、煙草、薬、そば、すしなど3000軒を取り上げている。

比較するといろいろなことが分かり興味深いなあ。

2022/04/14

古本のいまと昔を比較したカタログ本です。エッセイも面白く読めました。しかし情報量としてはやや少なめでしょうか。単行本ではありますがムック本くらいの感覚で読むといいかもしれません。

2015/11/16

テーマに添って、
古書と現代書を共に紹介してる所が面白かった。

ファンタジー部門では
桃太郎絵巻（１００万円）ＶＳハリーポッター（１９００円）
伝えるべき悲劇部門では
後三年合戦画詞（６０００万円）ＶＳ沢田教一写真集『戦場』（５０００円）
面白いなぁ～と思ったのは東京買い物ガイドブック。
江戸時代にはすでに存在していた事に驚き。
江戸買物蜀案内（文政年間の江戸のタウンショップガイド、お値段６０万円。）
味噌、醤油はもとより呉服、タバコ、薬、などなどなんと３０００軒もの商店を紹介、って、ちょっと拝見してみたいんですけど～♪

お値段の比較はもとより、
過去と現代の間に流れる時間が可視化された様で楽しかた。