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視覚革命 浮世絵 智慧の海叢書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 勉誠出版 |
発売年月日 | 2003/06/10 |
JAN | 9784585071013 |
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視覚革命 浮世絵
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
文字が大きくて読みやすい本でした。 視覚革命というので、浮世絵の技術などについて述べられているのかと思っていました。しかし、内容はそうではなく「浮世絵とはなんぞや?」という事に重きが置かれていたような気がします。
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浮世絵ということばの意味についても、初期風俗画派と菱川師宣派のあいだに解釈の相違がある。「うきよ」は中世以前の「憂世」から近世の「憂世」から近世の「浮世」に大きくかわり、意味のうえで、仏教的な色彩をおびた。つらく苦しいこの世から、浮かれあそぶ現世へと推移したという理解が一般に承認...
浮世絵ということばの意味についても、初期風俗画派と菱川師宣派のあいだに解釈の相違がある。「うきよ」は中世以前の「憂世」から近世の「憂世」から近世の「浮世」に大きくかわり、意味のうえで、仏教的な色彩をおびた。つらく苦しいこの世から、浮かれあそぶ現世へと推移したという理解が一般に承認されている。代表的な見解をのせる辞典を一つだけ紹介しておく。 平安時代は「憂き世」で、生きることの苦しい此の世、つらい男女の仲、また定めない現世。のちには此の世の中、人間社会をいう。「憂き」が同音の「浮き」と意識されるようになって、室町時代末期から、うきうきと浮かれ遊ぶ此の世の意味にも使うようになった。(岩波古語辞典』岩波書店、1990) p25-26 憂世も浮世も出典は仏教ではなく、中国の古典にある。 1 浮世を逍遥し道とともに成る。(三国時代、阮籍『大人先生伝』) 2 むなしく浮世の雲の定めなきを悲しむ。(唐代、許渾『京におもむきて とどまらんとするに僧院に贈る詩』) 3 百年の浮世を観ずれば一夢の華しょに似たり」(元代、谷子敬『城南柳』) この3例のうち、2をのぞけば、仏教的無常観はうすく、むしろ老荘的な空無感がつよくあらわれている。 この老荘思想の「浮世」とふかくかかわるのが「浮生」ということばである。日本人には音読されると発音に違いを認識できないこのことばは、「荘士』の「刻意篇」のつぎの文によっている。 聖人の生や天行、その死や物化、静かなればすなわち陰と徳を同じくし、動けばすなわち陽と波を同じくす。福の先とならず、禍の始めとならず、感じてしかるのちに動き、やむをえずしてしかるのちに起ち、知と故とを去りて、天の理にしたがう、故に天災なく、物累なく、人非なく、鬼責なし。その生や浮かぶごとく、その死や休むがごとし(『荘士』岩波文庫) 自然本来の筋道にしたがい、生きているときは流れのままに浮かぶかのようであり、死んでゆくときは休息するかのような、人為を排した自然の生き方、浮生が、前掲の1、3の浮世の根本思想になっている。これはふつうに理解されている辛い悲しい浮世とも、浮かれあそぶ浮世とも、そして単なるこの世を意味する浮世とも異なる、もう一つの浮世である。 p31-34
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