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失楽園(上) 岩波文庫
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失楽園(上) 岩波文庫

ジョン・ミルトン(著者), 平井正穂(訳者)

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失楽園(上) 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 1981/01/01
JAN 9784003220627

失楽園(上)

¥385

商品レビュー

4

39件のお客様レビュー

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2024/11/17

人類最初の叛逆と失墜を描く壮大な叙事詩。盲目の詩人が、天使たちの反乱から人類の楽園追放までを、荘厳な詩行に託して歌い上げます。 高らかに始まる天国の叛乱。神に背いて地獄へと墜ちた大天使ルシファーは、サタンとなって人類への復讐を誓います。無垢なるアダムとイヴが住まう楽園に忍び込み...

人類最初の叛逆と失墜を描く壮大な叙事詩。盲目の詩人が、天使たちの反乱から人類の楽園追放までを、荘厳な詩行に託して歌い上げます。 高らかに始まる天国の叛乱。神に背いて地獄へと墜ちた大天使ルシファーは、サタンとなって人類への復讐を誓います。無垢なるアダムとイヴが住まう楽園に忍び込み、知恵の実をもって誘惑するくだりは、本篇の白眉であります。 詩人は堕天使の慢心と人類の原罪、そして失われた楽園の輝きを、驚くべき想像力で描き出します。天上界から地獄まで、スケールは宇宙的なれど、アダムとイヴの愛の機微や後悔の念は、実に人間的な温かみを湛えているのです。 ホーンいわく「反逆者サタンの造形があまりに魅力的なため、後世の読者はしばしば彼に共感を覚えた」とか。確かに、神への反抗と自由への渇望を説くサタンの雄弁には、近代的な響きがあるのであります。盲目の詩人が見た光の世界は、失われてなお美しく、私たちの心を揺さぶり続けます。

Posted by ブクログ

2024/04/07

難しく読み難い内容ながら、下巻後半、アダムが苦しみを吐露する場面など、読んでいて気持ちが入り込んでしまう部分も多かった。信仰を持つ人の気持ちも少しは理解できたかもしれない。 今までに身につけた知識や常識みたいなものが無ければ私も信仰に目覚めたかも…本書で「余計な知識を求めるな」と...

難しく読み難い内容ながら、下巻後半、アダムが苦しみを吐露する場面など、読んでいて気持ちが入り込んでしまう部分も多かった。信仰を持つ人の気持ちも少しは理解できたかもしれない。 今までに身につけた知識や常識みたいなものが無ければ私も信仰に目覚めたかも…本書で「余計な知識を求めるな」と何度も警告するのはこういうことか。

Posted by ブクログ

2024/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻はアダムとイーヴより、サタンが主人公といった感じです。 初登場時、サタンはとても勇ましいのですが、敵対する神は全能者であって武力でも謀略でも、本当は勝てる可能性はゼロであることに、薄々気付いている様です。 配下の反逆天使たちも同様に、地獄に堕ちた物語開始の時点で完全に詰んでしまっていて、しかも多かれ少なかれ彼ら自身その事を自覚しているところに、「地獄」の本当の恐ろしさを感じます。 そのような「地獄」「絶望」を内面に抱えたまま、サタンは神に一矢報いるべく行動を起こすのです。 そのための手段として、全能の神との直接対決を避けて、神が愛してはいるが無力である「人間」を標的にします。 人間を神から離反させ、それにより神に苦しみや悲しみを与えることで復讐とするのです。 全能者である神に完全に拒絶され、打倒も和解も叶わないサタンの苦悩と絶望の心理描写は圧巻です。 人生の苦悩を身を持って知っている読者なら、サタンの姿を通して描かれた、ミルトンの才能溢れる筆致に共感出来るかもしれません。

Posted by ブクログ