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キリスト教を問いなおす ちくま新書
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キリスト教を問いなおす ちくま新書

土井健司(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/
発売年月日 2003/08/07
JAN 9784480061256

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商品レビュー

3.6

10件のお客様レビュー

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2021/11/16

烏兎の庭 第六部 11.21.21 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto06/doc/doi2.html

Posted by ブクログ

2018/10/20

思い返せば園児の時分から成人後まで教会に連れてかれる事が多かったが、キリスト教を信じることは一瞬もなかった。創造論、処女懐胎、審判の日、復活といった伝説は反証不可能だし、全知全能の神、救世主キリスト、愛、救済みたいな概念は理解し難く、免罪符、魔女裁判、十字軍などの黒歴史は言い訳す...

思い返せば園児の時分から成人後まで教会に連れてかれる事が多かったが、キリスト教を信じることは一瞬もなかった。創造論、処女懐胎、審判の日、復活といった伝説は反証不可能だし、全知全能の神、救世主キリスト、愛、救済みたいな概念は理解し難く、免罪符、魔女裁判、十字軍などの黒歴史は言い訳すらされないから意味がわからない。どうしてこんなにも謎が多いものを信じられるのか疑問だが、恐らく信者になるために必要なのは全体と詳細の理解ではなく、ただ1つの感情的な根拠なのだろう。これは昨今ハヤりのネットバトルにつきものの、論者を無批判に擁護する信者達と変わる所は1つもない。 とすると信者でありながらその対象の全体と詳細を理解しようと務める筆者のような人物はむしろ異端であり、本書は人の数だけある信仰の解釈の一例(原理主義者がこれ読んだらたぶんキレる)。現代人が抱くキリスト教への疑問に現実的で論理的な解説がなされ、理解しやすくはあるのだが、前提として信仰があって、それに解釈を寄せて行ってる感も否めない。ただ、「あなた」と「わたし」が全ての関係性を超越して通じあう事が隣人愛であり、それこそが神の思し召しとする考え方は、仏経の縁起の思想に通じるところがあって興味深い。 一番知りたかった祈っても救われない非情な現実とキリストの復活の関連性が曖昧なまま終わるので、別書で補完されていることを期待しよう。

Posted by ブクログ

2017/11/25

キリスト教に対して人びとが抱く素朴な疑問を手がかりとして、著者の考えるキリスト教の根幹的な発想が、わかりやすく解説されています。 著者はまず、平和を説くキリスト教がなぜ十字軍などの戦争を起こしてきたのかという疑問をとりあげます。そして、社会を特定の教義によってまとめあげる力では...

キリスト教に対して人びとが抱く素朴な疑問を手がかりとして、著者の考えるキリスト教の根幹的な発想が、わかりやすく解説されています。 著者はまず、平和を説くキリスト教がなぜ十字軍などの戦争を起こしてきたのかという疑問をとりあげます。そして、社会を特定の教義によってまとめあげる力ではなく、社会をまとめるために引かれた境界線を乗り越えることこそが、キリスト教を特徴づけていると論じています。またこれに続いて、「善きサマリア人」のたとえを参照し、キリスト教の説く「愛」についての考察も展開されています。 さらに著者は、一神教とは何かという疑問を取り上げ、一神教と多神教を対立させる見方に疑問を投げかけます。唯一絶対の神を信仰する立場からはそもそもこうした対立が成り立たず、そればかりか神は見ることも独占することもできないと著者はいいます。神を見ることができない以上、唯一神への信仰は狂信ではありえず、むしろ神を求めて万事に配慮することこそが要求されると述べられます。 ところで、こうした何ものかとして規定されることのない唯一神が、イエス・キリストとして人格を持つことになるのはどうしてなのでしょうか。この疑問に対して著者は、私のさまざまな属性に基づく境界線を越えて、端的に「あなた」(汝)に出会うことを可能にするのが、イエス・キリストへの信仰だという考えを提示しています。こうして、神への祈りとは、「わたし‐あなた」(我‐汝)の出会いの可能性を開く場所だという主張が展開されます。 「あとがき」によると、本書で論じられる「わたし‐あなた」の関係は、ブーバーの『私と汝』にヒントを得ているとありますが、そのことは本論のなかで表立って語られず、むしろ著者自身の言葉でわかりやすく説かれていることに好感を抱きました。

Posted by ブクログ

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