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非行少年の消滅 個性神話と少年犯罪
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 信山社出版/大学図書 |
発売年月日 | 2003/12/12 |
JAN | 9784797222746 |
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非行少年の消滅
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
興味深いテーマ。くわえて読んだ当時もなるほどと思ったことを覚えているけど、今は内容を忘れてしまった(2009/7/15)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
動機不分明型犯罪につき、社会学的手法から理解を深めようとするもの。著者は、個別犯罪は多様な要因の関与を想定でき、偶有性もあるため、個別事情を渉猟しようとも原因解明の道筋にはつながらないとする。真っ当と思える。さらに、動機不分明型の犯罪を、社会が抑圧性を失い、原初的衝動がそのまま発露したものとしつつ、他者が自分を見つめていることへの感受性の欠如も社会的要因とみているようだ。その前提として、個性に価値をおく近代ないし近代の教育が、本来他者との比較で考えられるはずの個性を誤って理解させたと見る。示唆に富む本だ。
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少年犯罪は凶悪化しているか? いや、増えてないし、凶悪化もしてない。しかし、「「わけのわからない」「いきなり」「集団で」……という「質」の変化に注目してみると、若者たちの置かれている状況が見えてくる。凶悪化というより、「衝動化」「幼稚化」している若者犯罪は、「ほんとうの自分をみ...
少年犯罪は凶悪化しているか? いや、増えてないし、凶悪化もしてない。しかし、「「わけのわからない」「いきなり」「集団で」……という「質」の変化に注目してみると、若者たちの置かれている状況が見えてくる。凶悪化というより、「衝動化」「幼稚化」している若者犯罪は、「ほんとうの自分をみつけよう」と「個性」を煽る社会によって、内閉化した若者たちの焦燥のあらわれだった。 著者はさまざまな統計、言説を手がかりに、「わけのわからない」少年犯罪に、一本通った筋道を提示している。いわゆる「俗流若者バッシング」とは一線を画す内容で、まさに「現代的」としか言いようのない、若者たちの心理・行動を見事に分析している。 とくに、近頃むやみに称揚されている「個性」というキーワードを軸に、それがどのように「神話」となっているか、どのような影響を社会に及ぼしているかにせまる手際はおそろしいほど説得力がある。 改正された少年法は、「少年犯罪」に対してますます厳しさを増す世論を反映している。「わけのわからない」犯罪に、大人は頭を悩ませ、結局は少年の「心の闇」のせいにしてひとときの平安を得る。しかし、ほんとうにそれでいいのか? 子どもは、社会の鏡ではないのか? ポストモダンな社会で、あらためて「社会」と「少年」との関わりを考えるうえで、まさに「必読」の書だと考える。 ちなみに、岩波ブックレットの『「個性」を煽られる子どもたち』は、この本の「個性神話」の部分の骨子をまとめ、わかりやすくしたもの。手軽さを求める人は、こちらを。
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