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万葉秀歌(下巻) 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2002/09/05 |
JAN | 9784004000037 |
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万葉秀歌(下巻)
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万葉秀歌(下巻)
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商品レビュー
4.8
8件のお客様レビュー
高校生の頃は、和歌といえば新古今。 本歌取りの、たった一語で元歌を象徴する鮮やかさが魔法のようで、惹きつけられた。 一方で万葉集は、なかなかとっつきにくい歌集だった。 万葉仮名からして、ハードルになる。 その上、作者にしても、当時の時代背景にしてもわからなことが多すぎる。 という...
高校生の頃は、和歌といえば新古今。 本歌取りの、たった一語で元歌を象徴する鮮やかさが魔法のようで、惹きつけられた。 一方で万葉集は、なかなかとっつきにくい歌集だった。 万葉仮名からして、ハードルになる。 その上、作者にしても、当時の時代背景にしてもわからなことが多すぎる。 というわけで、その後長いこと避け続けてきた。 それがどういう風の吹き回しか、本書を手に取った。 しかもたまたま手に入った下巻だけを。 読んでみて、どっぷりはまった。 旅人の宿りせむ野に霜降らば吾が子羽ぐぐめ天の鶴群 遣唐使に随行して難波を発つ子を見送って作った母の歌だという。 広い世界と細やかな愛情の取り合わせにはっとする。 潮満てば水泡に浮かぶ細砂(まさご)にも吾は生けるか恋ひは死なずて 波に洗われ、さらさら動く磯の真砂のイメージは目に見えるようで、鮮やかだ。 恋い死にしないで生きている自分に驚いているかのような雰囲気が面白い。 恋の歌といえば、人麻呂のこんな歌はちょっとどきっとする。 朱らひく膚に触れずて寐たれども心を異しく我が念はなくに 思いを表現するのにいろいろなもの、ことに寄せるのだが、そこに描かれる場面や風景が新鮮だった。 ことばも面白い。 響(とよ)む。御食(みけ)むかふ。息衝かし。 髪を束ね結い上げるという意味の「たく(いとへんに官)」ということばも初めて知った。 「ほどろに」「繁(しじ)に」「とををに」。 「須臾(しまし)くも」「否をかも」。 何か新しい友達ができたような気がしてわくわくする。
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下巻は八巻の1418首目から二十巻の4516首目まで。 相関歌が多いが、東国の人びとが歌った東歌や、 防人やその関係者が歌って防人歌が収録されており、 方言が使われているものもあり飽きさせない。
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30年前、高校生の頃に買った本。当時は分からなかった万葉集の魅力がこの歳になりようやくわかるようになった。 全巻の中から秀歌を選んでおり万葉集初心者向けだろう。同じ創作者、歌人ならではの評が素晴らしい。 下巻では東歌と防人歌が自分には合うように思えた。
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