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砂の文明・石の文明・泥の文明 PHP新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | PHP研究所/PHP研究所 |
| 発売年月日 | 2003/10/17 |
| JAN | 9784569629780 |

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商品レビュー
3.8
13件のお客様レビュー
PHPだったのでもうちょっと軽めの本かと思っていたら、思いの外アカデミックだった。 文明と文化の違いを論じ、ハンチントンの「文明の衝突」を批判し、ハンチントンの罠にはまったアメリカがイスラムを敵とみなした、という第1章から始まる。2003年8月にあとがきが書かれているので、まさに...
PHPだったのでもうちょっと軽めの本かと思っていたら、思いの外アカデミックだった。 文明と文化の違いを論じ、ハンチントンの「文明の衝突」を批判し、ハンチントンの罠にはまったアメリカがイスラムを敵とみなした、という第1章から始まる。2003年8月にあとがきが書かれているので、まさにアメリカのイラク侵攻に合わせて書かれた本である。 第2章~第4章が、表題となっている各文明について。もうちょっとここが厚いと私のような素人に取っつきやすかった。欧米の石の文明の<外に進出する力>、イスラムの砂の文明の<ネットワークする力>、アジアの泥の文明の<内に蓄積する力>について、軽い説明。 最後は、エイジアン・グリーンベルトの東端と西端にある日本とインドを比較していくこととなる。 風土から来る宗教観というのは、なんとなくは意識しているが、1つの分析手法として、土地の性質からくる生活様式を用いるのは面白い。
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「泥の文明(東洋)」の本質が「内に蓄積する力」であり、「砂の文明(中東)」の本質が「ネットワークする力」であり、「石の文明(西洋)」の本質が「外に進出する力」である、という筆者の慧眼は、混沌とする世界を理解する物差しのようだ。 外に進出する力が「暴力」であるのに対し、内に蓄積す...
「泥の文明(東洋)」の本質が「内に蓄積する力」であり、「砂の文明(中東)」の本質が「ネットワークする力」であり、「石の文明(西洋)」の本質が「外に進出する力」である、という筆者の慧眼は、混沌とする世界を理解する物差しのようだ。 外に進出する力が「暴力」であるのに対し、内に蓄積する力が「美」であり、その象徴として、ガンジーの糸紡ぎ車を挙げる。中国は東洋でありながら、その本質は石の文明の「外に進出する力」だ。「外に進出する力」を使うものが幅を効かせつつも、その限界が見えてきた現代、泥の文明の「内に蓄積する力」をいったいどう発揮したらよいのか? 筆者は、そこには触れていないので、読み終わると、めちゃくちゃもやる。
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普段何気なく、それがノーマル・普通・標準だと考えていることが、実は自分たちが勝手にそう考えているだけで、自分の周りのごく狭いコミュニティもしくは、我々が暮らしている日本国内でしか通用しない考え方である事は多々あるだろう。この時期(中国では春節が始まり、コロナの終息・共存?と共に)...
普段何気なく、それがノーマル・普通・標準だと考えていることが、実は自分たちが勝手にそう考えているだけで、自分の周りのごく狭いコミュニティもしくは、我々が暮らしている日本国内でしか通用しない考え方である事は多々あるだろう。この時期(中国では春節が始まり、コロナの終息・共存?と共に)海外から多くの旅行客が日本に押し寄せ、各地の観光施設や日本の街を訪れている。彼らは自分たちの国の日常とは異なる風景、考え方、文化に刺激を求め、非日常体験を日本でするためにやってくる。特に欧米諸国からの旅行客はただでさえ顔の見た目も所狭しと家が並ぶ街並みも自分たちの国とは大きく異なるだろうから、大いに感じ体験から得ることは多いだろう。先日街をぶらぶらと歩いていると、電信柱の前にしゃがみ込み、あおりながら柱と電線を撮影している外国人がいたが、電柱・電信柱とそこから何本も走る太い線が空を埋め尽くすような風景は余程珍しく、刺激を受けたに違いない。 本書は世界を「石」「土」「砂」の文明に分類し、それぞれの土地柄に合わせた社会の成り立ちが、現代社会の中に大きく生きており依然として異なる社会や人間同士の対立などに影響を及ぼしている点をわかりやすく教えてくれる。前にサミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」を読んで受けた感覚よりも更に身近でわかりやすく、またその考え方との違いから新たな考察が出来るという点でかなり面白い。私も若い頃は東南アジアをはじめとして、ヨーロッパ、アメリカなど海外旅行を(貧乏旅行とまでは言わないが、かなり安価に)楽しんだが、確かに違う。人の考え方や接し方、気候、街並み、文化の異質に驚かされたものだが、何より感じるのは足から伝わる地面の感触だ。雨が多い地域や乾燥した空気、要するに気候がそれらを長年形作ってきたのは、地理を勉強すれば容易に理解できるが、実際にその空気を肌で感じ匂いを嗅いで歩いたら、成る程そういう場所に住む人々は成る可くしてその様な考え方に至るのかと、改めて復習できた様な内容だった。 現在もなお世界情勢は混沌としておりテレビをつければ紛争が映し出され、貧富の格差や異常気象による地球環境の危機的な状況を映像からある程度は理解できる。その根底にあるのは結局そこに住み人々の考え方で、行動に現れた結果がテレビ映像だ。この先更に自然破壊が進んで、これまでの砂の社会は拡大するに違いない。人類が産業革命以降、劇的に生活スタイルを変えて人が暮らしが変わった様に、地球温暖化などは同じ様に「人の在り方」を変えていくだろう。その際も本書の内容を頭の片隅に置いておくと良いだろう。
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