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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館/ |
発売年月日 | 2003/12/06 |
JAN | 9784093874816 |
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4.5
2件のお客様レビュー
★小説は野暮ったくて俳句はおしゃれだと思うって勝目梓が言う 勝目梓は1932年6月20日生まれですから今年80歳、ご存知というか知る人ぞ知るバイオレンス官能小説家ですが、でもまさかその彼が神聖なる(!)俳句に精通しているとは知らない方も多かったかもしれません。 「ここ4,50...
★小説は野暮ったくて俳句はおしゃれだと思うって勝目梓が言う 勝目梓は1932年6月20日生まれですから今年80歳、ご存知というか知る人ぞ知るバイオレンス官能小説家ですが、でもまさかその彼が神聖なる(!)俳句に精通しているとは知らない方も多かったかもしれません。 「ここ4,50年の現代日本の純文学は様々な功罪を持っているが、その中でも、自らの滅亡への途を加速化した要因のひとつに、新人発掘・育成の拙さ・失敗にあるといえるかもしれぬ。 純文学小説『明るい街へ』の北方謙三と同じように、『玩具の花』や『マイ・カアニヴァル』や『花を掲げて』の勝目梓や、そして『初心』や『或る目醒め』や『シルエット』の川上宗薫を見出せなかったばかりか、『鯨神』でせっかく芥川龍之介賞を受賞した宇能鴻一郎をも、純文学の神聖なる世界から放逐するという愚行がまさにそれじゃ。 おかげでミステリー界や歴史小説界はもとより官能小説界にまで新風を吹き込む結果になったとはいえ、彼らのような文学的素養を持つ逸材を見逃した大罪のツケは、今さらながら、今になって考えてみると、昨今の文学的無教養の輩の書いた噴飯文を流通させる原因にもなったかもしれぬのう」 この本を読んでいて、いつのまにか眠ってしまって夢のようなものを見ました。白く長い髭の僧侶のような仙人のような老人が、私にささやくともひとり言のような感じにもとれる語り口を延々と始めました。ほとんど覚えていませんが、「」で囲まれた部分だけが何故か頭に残っていて書きうつしました。普段考えたこともない論旨で、正否のことは私自身も良く解りませんが面白いと思いました。 ときどき私のまわりには知らない人が夢の中や、起きている時にも急に誰かが語りかけて来たりして、まったく知らない知識や思考を知らせてくれたりしますが、もしかしてひょっとしてこれは精神分裂症かとも思いますが、別に危害を加えられるでもなく危険な目に会う訳でもないから、深く考えないでただ楽しむようにしています。 夢のことで思わず長くなってしまいましたが、この勝目梓、あの伝説の同人雑誌「文藝首都」の同人だったこと、そのときの同人仲間の中上健次の才能に圧倒されて打ちのめされたという話はあまりにも有名ですが、中学生からの俳句好きという彼はこの本で、青邨 山頭火 龍太 不死男 万太郎 青畝 三鬼 鷹女 憲吉 波郷 誓子 汀女 秋桜子など総勢46人の昭和の俳人について書いています。 レビュー登録日 2011年07月20日 推敲(更新日)2012年09月27日
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ハード・アクション作家などとして有名な勝目梓は、俳句も詠んでいるという。 そして彼は、俳句と俳人を次のように定義づけている。 「俳句」 心のダンディズム 言はぬが花 秘すれば花 そこがお洒落 沈黙の文芸 「俳人」 精神的なダンディズムの持ち主 ...
ハード・アクション作家などとして有名な勝目梓は、俳句も詠んでいるという。 そして彼は、俳句と俳人を次のように定義づけている。 「俳句」 心のダンディズム 言はぬが花 秘すれば花 そこがお洒落 沈黙の文芸 「俳人」 精神的なダンディズムの持ち主 著名な俳人の様々な句を並べ、勝目独特の修辞でもって、切り味良く俳句の佇まいを表現している。 一例として、<俳趣 山口誓子>をあげる。 < 俳趣 山口誓子 > ・有季定型を遵守。俳句はあくまで個の文学。 「海に出て木枯帰るところなし」 ・無機質で即物的な詠法による硬質な叙情。 「城を出し落花一片いまもとぶ」 「蛍籠極星北に懸りたり」 ・独特の感性と視座。句想の多彩さ、大胆さ。視野の広さ。特異な光芒。 どこかの評に書いてあったが、専門家以上にその見方は的確且つ明晰である。 俳句に興味を持ち始めた方には、絶好のお薦めの書である。
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