ハネムーン・レシピ

小林キユウ(著者), 小林ゆき(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 2003/06/20
• JAN: 9784062111478

商品レビュー

2004/10/15

小林キユウ・小林ゆきの結婚からの２年間の旅を綴った本。
小林ゆきは料理ライターらしいのだが
旅行先で食べた料理のレシピなどが載っていて
ちょっと作ってみたくなる。
２年間の間にいろんな場所に行って
いろんな思いを描いてるんだけど
この本での主役は小林ゆきだなぁって思う。
両親が離婚していて
しかも両方と死別している小林ゆきが
実家で両親の新婚旅行のアルバムと
独身時代に父親が行ったヨーロッパ旅行の絵葉書を探し出し
そこから同じ場所を辿る旅をする。
二人の視点は微妙にずれたり重なったりしてるんだけど
旅行最終日に小林ゆきが書いた「出さなかった手紙」は
この旅に自分が込めた思いがすごいストレートに書かれていて
読んでいて普通に泣けてしまった。
あと、いいなぁって思ったのは築地の話かな。
食の好みは大きく違って
でもそんな二人がそろって築地に探検っぽく買い物に行き
帰ってきてテンションが高いまま二人で料理して
楽しく食事をしているんだけど
なんか、どこにでもありそうな幸せな風景なんだけど
イチャイチャした厭味っぽさがなくて
ほんわかといいなーって思えます。
二人で住むようになって
小林キユウが植物に目覚めたって話も
なんかちょっぴりいい話。
どっちも幸せをおすそ分けされたような
温かい気持ちになります。
紐しおりが青と黄色の２本ついてるのも
なんか笑顔になってしまいました。

好みとかいろんな相違点があるんだけど
どこか危うい感じとか
言葉の選び方とか
世界への接し方とか
なんか本質的な部分で共有できる部分があるのが見えて
この二人はよい感じだなぁって思います。
そういうのって大事よね。